2009.12.14

ユングが教える夢の心理判断―いま見た夢はあなたに何を告げるか

4309501125ユングが教える夢の心理判断―いま見た夢はあなたに何を告げるか (KAWADE夢新書)
河出書房新社 1996-10

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 ユング派の夢分析への入門書。夢は客観的に自分自身を観察している助言者で、夢は自分自身すら気づかない真実を告げているが、そのメッセージは抽象化・象徴化されているので読み解くには空想や連想を働かせなければならない。で、この本はその取っ掛かりを与えてくれる。夢日記を付けて、夢が示したキーワードをもとにして、自分の知らない自分に出会う。それが夢の心理判断。夢の力を誇大に述べているように思える部分もあるのだが、読み進めていくと「夢はお告げや予言ではない」とか「夢の解釈に正解はない」「夢辞典に頼るな」などとも書かれていて、それなりに抑制されたものになっている。結局、夢の解釈というのは夢の持つ意味について「考える」ということが大事だってことね。

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2009.12.13

図解雑学 ユング心理学

4816333444ユング心理学 (図解雑学)
ナツメ社 2002-10

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 直前にフロイトの精神分析についての本を読んでいたのだが、映画の分析についてはやはり、フロイト流よりユング流の方が向いていそうだな……という印象が強い。元型論などはそのまま物語論に応用されているのだが、それ以上にユングの心理学そのものが、古今東西の神話や民話を通して人間を理解していくという手法を用いていることが、物語分析に向いているのだと思う。人間の中から出てくる物語を、人間の心理を通して分析していくのがユング心理学の手法を借りた物語批評。それに対してユング心理学は、物語を通して人間を理解しようとする。しかしそうなると、ユング心理学を用いた物語批評は、一種の自家撞着っぽいな。でもユング心理学の方法論が、物語というつかみどころのない存在に、分析するためのいとぐちを作ってくれているような気はする。

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2009.12.11

図解雑学 フロイトの精神分析

481633646Xフロイトの精神分析 (図解雑学-絵と文章でわかりやすい!-)
ナツメ社 2004-01

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 左側に本文、右側にその図解という構成になっている本だが、図解部分はほとんど見る価値なし。従ってこの本は、実態としては見かけのボリュームの半分の厚みしかない。だからすいすい読める。フロイトの考えた意識と前意識と無意識の関係、自我と超自我とエスの関係、催眠治療から精神分析への歩み、精神分析の実態、自我の防衛作用、精神分析の他分野への応用、フロイト以後の精神分析の発達など、一通りの内容は網羅してある様子。

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2009.12.10

「風と共に去りぬ」のアメリカ―南部と人種問題

4004304423「風と共に去りぬ」のアメリカ―南部と人種問題 (岩波新書)
岩波書店 1996-04

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 マーガレット・ミッチェルの小説「風と共に去りぬ」を通して、アメリカ南部の歴史や人種問題を見ていくという本。ミッチェルの本を読んでいないので映画版の裏話や背景を知りたくて読んだのだが、これは結構収穫の大きなものだった。映画創成期からしばしば作られていた「アンクル・トムの小屋」についての話や、その大ベストセラーに対抗するべく書かれた「クランズ・マン」という小説の話、マーガレット・ミッチェルがその愛読者だった話、「クランズ・マン」の映画化作品がグリフィスの『國民の創生』で、これに触発されて20世紀に再結成されたクー・クラックス・クランの話。グリフィスの『國民の創生』とセルズニックの『風と共に去りぬ』はつながり合っていたのだ。どちらもアメリカ映画史に残る傑作だが、前者は人種差別映画のレッテルを張られ、後者はハリウッド映画の中のハリウッド映画として不動の地位を占めている。

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2009.12.07

批判的主体の形成

4862483968批判的主体の形成[増補改訂版] (洋泉社MC新書)
洋泉社 2009-11-06

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 新約聖書学者・田川建三が1971年に書いた本の改訂版。著者自身によってワープロ打ちがやり直されて、文章が一通り書き直されているほか、当時の「時代」がわかるように付された詳細な注釈や、当時と今とでは考えが異なっていることに対する本人自身によるツッコミが加えられている。1960年代末から70年代初頭という「時代」が背景にあってこそ成立している本なので、それに興味がないとピンと来ない本ではある。面白いかというと、正直これはさほど面白いとも言えなかったんだけど、それでもところどころに「ふ〜む。なるほど!」というところもなくはない。同じ出版社から出ている「宗教とは何か」上下巻の方がずっと面白いけどね。

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