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2005.05.19

ウェブログの心理学

475710149Xウェブログの心理学
山下 清美 川浦 康至 川上 善郎 三浦 麻子


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by G-Tools

 この本で「ウェブログ」と呼ばれているのはMovableTypeに代表されるブログ・ツールだけではなく、インターネットで公開されている日記全般だ。(しかしその中でも特に、各種のツールを利用して作成される個人日記が主たる考察の対象とされている。)インターネットにおける個人日記の歴史は、インターネットの歴史と同じぐらい古い。じつは僕も、ブログ・ツールを使う以前から、ホームページの自己紹介ページで自分の日記を書いていた(1999年8月から)ので、この本で取り上げられているいろいろな事例はまさに、自分にとってもリアルタイムで経験してきたことと大きく重なり合う。

 タイトルは「ウェブログの心理学」などと硬くていかめしい印象だが、中身は現時点におけるインターネット個人日記についての調査報告といった印象。個人ホームページの登場、さまざまな和製日記ツールの登場、リンクを使った日記同士の連結とコミュニティ化、SNSへの展開など、インターネット10年の歴史を振り返りながら、インターネットと個人の情報発信について心理学の用語を使いながらまとめられている。

 ユニークなの各種ツールの機能についてかなり細かく記述しながら、そのツール自体を話題にするのではなく、そのツールの登場で何が起きたのかが記述されていることだろう。この本が捉えようとしているのは、ツールの進化ではなく、インターネットにおける個人間コミュニケーションの変化なのだ。

 日本生まれの日記ツールについてかなり詳細な記述があるのに比べると、MovableTypeに代表されるアメリカ製ブログツールのインパクトについての考察が足りないようにも思う。なぜ多くのユーザーがMovableTypeに熱中したのかを考えることで、日本のインターネットユーザーがブログに何を求めていたのかが浮かび上がってくるようにも思うのだけれど……。

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