ドキュメンタリーは嘘をつく
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『A』『A2』の森達也監督が、テレビと映画のドキュメンタリーについて書いた本。もともと草思社のPR誌「草思」に連載されていた記事に手を入れたものだが、最初から1冊の本にする想定で書かれていたそうで、ありがちな「雑誌の雑文の寄せ集め」にはなっていない。ドキュメンタリー映画の歴史、日本のテレビドキュメンタリーの歩み、森達也流のドキュメンタリー論など、よくまとまった内容になっていると思う。
これはドキュメンタリーについて現場の人が書いた本のほとんどに言えることなのだが、ドキュメンタリーとは何か、ドキュメンタリーの表現としてどこまで許されるのか、ドキュメンタリーとフィクションの境界はどこにあるのかなどの事柄について、明確な回答というものがない。それはドキュメンタリーの作り手が常に自分で考えるべきことであり、その考える過程そのものがドキュメンタリーを作るという作業とういことらしい。なんだかスッキリしないのだが、これが現場での偽らざる気持ちなのかもしれない。
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