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2006.03.31

映画技法のリテラシー〈2〉

映画技法のリテラシー〈2〉物語とクリティック映画技法のリテラシー〈2〉物語とクリティック
ルイス ジアネッティ Louis Giannetti 堤 和子


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 上下2卷に分かれた映画学の教科書の下巻。図版を多用したとてもよい本で、映画を勉強したい人には間違いなくオススメの1冊(実際には2冊か)。2巻合わせて5千円は高価に思えるかもしれないが、読めば絶対にそれだけの価値はあったと思えるはず。これを読めば映画を分析的に観る目が養われて、これまでの何倍も映画を楽しめるようになると思う。僕は映画について体系的に学んだことがないので、この本はとても参考になった。

 映画を分析的に観るという意味では、フォトグラフィ、ミザンセヌ、動き、編集、サウンド、演技などについて書かれた上巻の方が僕には面白かった。これはあくまでも、上下巻通して読むべき本だ。最後の『市民ケーン』の分析も面白い。『市民ケーン』がまた観たくなってしまった。

映画技法のリテラシー〈1〉映像の法則映画技法のリテラシー〈1〉映像の法則
ルイス ジアネッティ Louis Giannetti 堤 和子

映画技法のリテラシー〈2〉物語とクリティック 映像プロフェッショナル入門―映画・テレビの現場のクリエーターのために 傑作から学ぶ映画技法完全レファレンス 映画監督術〈2〉cinematic motion 映画監督術 SHOT BY SHOT

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2006.03.28

テレビドラマ・映画の世界

テレビドラマ・映画の世界
鳥山 拡
早稲田大学出版部 (1993/08)
売り上げランキング: 564,601

 かつて庶民の娯楽の王様だった映画は、1950年代にテレビが一般家庭に浸透したことで観客数を激減させた。映画にとって、テレビはライバルだ。しかし映画からテレビへの流れについて調べると、ふたつはまったく別の発想で作られているメディアであることがわかる。テレビの特徴は遠隔地への同時中継なのだ。最初のテレビドラマは、劇場ならぬテレビスタジオで俳優たちが芝居を演じ、それを各地に生中継することから始まった。テレビドラマの創成期、それは映画というより舞台劇に近かったのだ。これらのテレビドラマの中から名作といわれるものは、その後舞台化されたり映画化されたりした。『マーティ』や『十二人の怒れる男』は有名だ。

 今ではほとんど消滅してしまった生ドラマから、フィルムやVTRを使った収録ドラマを経て、テレビ映画(テレフューチャー)へ。この本はそんなテレビドラマの歴史を、アメリカや日本の事例を引きながら解説している。セリアル、シリーズ、ミニシリーズ、テレフューチャーなど、アメリカの番組が日本に紹介されることも多いため、大きな流れはアメリカも日本もほぼ似通っている。1993年発行なので事例はやや古めかしいが、それでも十分参考になる本だった。

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2006.03.22

ヒトラーとユダヤ人

ヒトラーとユダヤ人
ヒトラーとユダヤ人
posted with amazlet on 06.03.22
大沢 武男
講談社 (1995/05)
売り上げランキング: 157,786
 ナチスドイツのユダヤ人絶滅計画は有名だが、この本はナチスの蛮行はもちろんのこと、そこに至るまでの歴史を紹介している。ドイツにおけるユダヤ人社会の歴史。ドイツ人とユダヤ人の長い交流。ドイツ国内の反ユダヤ感情の歴史。ユダヤ人迫害と搾取の歴史。こうした歴史の最後に、ヒトラーとナチスがある。ローマは一日にしてならず。ホロコーストもそこに至るまでの下地があったのだ。ドイツ人がナチス時代を恥じながら、ユダヤ人迫害をひとりヒトラーだけに責任転嫁できない負い目がここにある。

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2006.03.12

メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会

メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会
ノーム チョムスキー Noam Chomsky 鈴木 主税
集英社 (2003/04)
売り上げランキング: 17,299
 イラク戦争勃発直後の2003年4月に初版が出た本。民主主義とは少数の権力者が多数の民衆を欺く制度であると一刀両断にし、普通の人々がいかに本当の情報から遮断され、社会正義がその時々の権力者によっていかに都合よく運用されているかを多くの実例を引用しながら論証している。そこで批判されている対象はアメリカとその同盟国。確かにここで著者が主張している話に嘘はあるまい。しかしその言葉は勢いがよすぎて、少数の例によって全体を批判するような部分があるようにも思えてしまう。

 要するに物事の善悪をきっぱり断言しすぎなのだ。この本は国際政治を論じているわけだが、国際政治の世界はこれほどきっぱり善悪理非を判断できる世界なのだろうか? 著者はそこで「火星人のジャーナリスト」という比喩を出す。こうして白黒きっぱり分けて理論的・合理的に政治を語るのは普通の人間にとっては非常識で、それを是とするのは火星人ぐらいのものだと本人も承知の上なのだ。

 チョムスキーの言葉は鋭い。しかしその鋭さは、まったく実際の政治の領域には届かない。チョムスキーは地球で暮らしている火星人なのだ。それを本人が完全に自覚しているのが、この本の持つ凄味なのかもしれない。

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2006.03.10

宗教世界地図

宗教世界地図
宗教世界地図
posted with amazlet on 06.03.11
石川 純一
新潮社 (1993/04)
 世界各地の宗教分布と、そこで起きている宗教対立を、地域ごと、テーマごとにコンパクトにまとめたガイドブック。各項目が簡潔にまとめられていて、こうした問題の入口としてはいい本だと思う。しかし1993年初版だから、これはやはり内容が古い。今でもまったくそのまま通用しそうな項目の方が多いとは思うのだが、アフガニスタンやイラクなど、ここ何年かで国のあり方自体ががらりと変貌してしまった部分もある。こうした国については、「なるほど、以前はこうだったのか!」という発見があるものの、やはり最新知識としては別の資料を読まねばならない。

 この本は好評だったようで、その後文庫化され、他の著者の手による改訂版も出ている。一般教養または最新の世界情勢を知りたいということであれば、それらを入手した方がいいと思う。この初版は、あくまでも1990年代前半の世界を記録したという点で、資料的な価値を有するだけだ。

宗教世界地図 最新版
宗教世界地図 最新版
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立山 良司
新潮社 (2004/04)
売り上げランキング: 14,147
おすすめ度の平均: 5
5 読み易い!!

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2006.03.06

アカデミー賞―オスカーをめぐる26のエピソード

アカデミー賞―オスカーをめぐる26のエピソード
川本 三郎
中央公論社 (1990/03)
売り上げランキング: 214,769
 初版が今から16年前の1990年なのだが、ハリウッド映画がもっとも輝いていた時代、アカデミー賞がもっとも権威を持っていた時代はせいぜい1970年代ぐらいまでだと思うので、読み物としてのこの本の価値はまったく減じていない。(一部手直しをした改訂版が文庫で出ているが、Amazonのレビューを見る限りではあまり改訂が徹底していない様子なので、購入するならこの新書判で構わないと思う。)僕はこの本を、16年前の発売時に一度読んでいる。今回たまたま古書店で見つけて購入したのだが、面白さは以前読んだときのままだった。アカデミー賞の由来から、運営をめぐるごたごたやスキャンダル、受賞をめぐる悲喜こもごもの人間模様、スターや監督やハリウッド映画産業の栄枯盛衰などなど、これは「アカデミー賞」を切り口にしたハリウッド映画史であり、ハリウッド・ゴシップ史なのだ。

 1990年発行の本書は、内容的に1988年度のアカデミー賞までしか扱っていない。スピルバーグがオスカーを受賞できないことについて批判的なコメントをしている本書が出た後、スピルバーグは1993年度のアカデミー賞で『シンドラーのリスト』が作品賞と監督賞を受賞し、98年には『プライベート・ライアン』で監督賞を受賞しているのだから、ハリウッドやアカデミー賞の風向きもずいぶん変わったものだ。しかし1980年代のスピルバーグが、映画界でいかなる扱いを受けていたかという記録として、今となってはこの記事も貴重なものになっていると思う。

 アカデミー賞については公式サイトも充実しているし、第1回からの記録を写真入りで網羅したムック本のようなものがいくつか発売されているので、受賞歴を見るだけならそうしたものが役に立つ。(僕は共同通信社から出ている「保存版 アカデミー賞 アメリカ主要映画賞全記録」という本を本棚に突っ込んでいる。)しかしこの本を見ると、アカデミー賞というものがいかにハリウッドの映画人たちにとって特別な賞なのかがよくわかる。映画ファンなら一度は読んでおいていい本だと思う。

保存版 アカデミー賞 アメリカ主要映画賞全記録
Bsfan特別編集
共同通信社 (2004/04/16)
売り上げランキング: 80,462
おすすめ度の平均: 5
5 つばさからロード・オブ・ザ・リングまで★
5 映画ファンならぜひこの1冊を!

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2006.03.05

映画ライターになる方法

映画ライターになる方法
まつかわ ゆま
青弓社 (2005/08)
売り上げランキング: 64,404
 雑誌や新聞やウェブ媒体に、映画の紹介記事や解説を書くライターを「映画ライター」と呼ぶ。読んで字のごとく、これは「映画専門のフリーライター」程度の意味だ。この本は自ら「シネマアナリスト」という肩書で映画ライターをしているまつかわゆまさんが、映画ライターという仕事の実態を紹介しつつ、いかにしたら映画ライターになれるかを指南した本だ。まつかわさんは映画ライター養成講座の講師も勤めているため、その経験や実績がこの本の中には十分に盛り込まれている。試写室でのマナーから、映画会社や編集部との付き合い方、パソコンやワープロの使い方、インタビューの方法、原稿料はいくらぐらいか、締め切りはどのくらい延ばせるかなど、「こんなことまで書いちゃっていいの?」「こんなことまで書く必要があるの?」という情報の量にはびっくり。これは今後同様の本がなかなか出そうにない、唯一無二の画期的な労作と言えそうだ。

 書かれている内容では、映画ライターの仕事の実態や位置づけについてはまったく異論がない。しかし「映画評論家」や「映画批評家」と「映画ライター」がどう違うのかは、著者の中でまだ整理しきれていない部分があるように感じた。映画評論や映画批評という仕事が現在も存在し、それも含んだ形で映画ライターという職業が成立しているような書き方をしている部分もあれば、映画評論家や映画批評家と映画ライターは、仕事の種類がそもそも違うと書かれている部分もある。いったいどちらが、著者の本音なのだろうか。

 僕自身は映画ライターという仕事を、映画作品について原稿を書いて生活している人……ぐらいにゆるく定義していて、その中には当然「映画評論家」や「映画批評家」が入るだろうと考えている。僕は自分で「映画批評家」を名乗っているが、同時に「映画ライター」として批評以外の仕事もしているわけだ。(たまに映画から離れた「フリーライター」にもなる。)映画評論家と映画ライターは別概念の言葉だとは思うけれど、これは「チワワ」や「シェパード」と「犬」という言葉の違いみたいなもので、後者の中に前者が含まれているという関係になっている……というのが僕の認識。そのためこの本の中で著者がしばしば、映画評論家と映画ライターを分離して語っている部分を見ると少し気になってしまう。

 この本が「映画ライター」という言葉を使って、映画について記事を書く文筆業者の仕事の広がりや位置づけをかなり明確にしているのは大切なことだと思う。しかし「映画ライター」は、著者が定義するポジション以外にも存在し得るのではないだろうか? 映画ライターの役割のひとつが、映画会社と媒体の間を取り持つフリーのパブリシストである場合も確かにあると思うし、映画ライター専業で食べていこうとすれば、確かにそこが一番オイシイのは確かだろう。でも映画ライターという仕事は、決してそれだけではないとも思う。現に僕などはそのオイシイところと無縁に仕事をしているわけだし……。

 この本で著者が提示している「映画ライター」という仕事の領域は、普通の人が「映画評論家」や「映画批評家」という言葉から連想するであろう領域よりもずっと広い。しかしじつは著者の提示した領域のさらに外側に、まだまだ未開拓の領域があるような気がするのだ。そこはなにしろまだ「未開拓」だから、どれだけの労力でどれだけの収量が上がるのかはまったく未知数。ひょっとするとどこかで大化けするかもしれないし、いつまでも不毛の原野なのかもしれない。でも僕自身は、どちらかというとそちらに興味があるんだよね。「映画」を起点として、どこまで自分の仕事を広げていけるかが、「映画ライター」としての僕のテーマかもしれない。

 なお僕はこの本を著者本人から送っていただいたのだが、それはこの本に僕のHPの文章が一部引用されているからだ。引用された部分は本書の23ページに出てくる。どこがどう引用されたのかを知りたい人は、本を買って読んでいただきたい。

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2006.03.04

映画の誕生

the_birth_of_the_movies

 1980年に日本語版が発行された初期映画史。著者はD・J・ウェンデルで訳者は横川真顕。公論社刊で定価は2,700円というハードカバーの立派な本だ。銀座の古書店で1,000円で購入したが、中身はそれ以上だったかもしれない。映画の発明からトーキー映画の登場までをひとつの区切りとし、その間に起きた技術的発展や、産業としての拡大を描いている。著者はサイレント映画の終焉を描くことで、映画のひとつの形式が終わったことを嘆いているようだが、僕自身はサイレント映画の培った資産が、その後のトーキー映画の中にもそのまま継承されていると見るので、本書がトーキー普及とサイレント衰退で筆をおいているのはちょっと残念。しかしこれは「映画の誕生」についての本なのだから、これはこれでいい区切りだったのかもしれない。

 アメリカのAmazonでこの本を検索すると、マーケットプレイスにペーバーバックの古本が安価にまとまった数出品されている。この時代の映画についての古典的テキストになっいてるのかな……。30年前の本だが(原書の初版は1975年)、この本が扱っているのは1930年ごろまでなので、内容的には古くなりようがない。

 原題の「The Birth of the Movies」は、グリフィスの古典映画『國民の創生(The Birth of a Nation)』のもじりかもしれない。だとしたら邦題は「映畫の創生」とでも訳す方がよかったのかも。

Birth of the Movies
Birth of the Movies
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D J Wenden
Macdonald (1975/03/20)

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がんばれ!!吉野家

がんばれ!!吉野家
がんばれ!!吉野家
posted with amazlet on 06.03.04
山中 伊知郎
長崎出版 (2006/02)
 BSEによるアメリカ産牛肉輸入停止をうけて、日本最大の牛丼チェーン・吉野家がいかに対処したかを綴る、ここ2年間の決算報告。この本が企画されたのは日本への米産牛肉輸入が再開された頃で、吉野家の牛丼復活タイミングに合わせた出版企画だったはず。それが牛肉への背骨混入という不祥事で再び米産牛肉の輸入がストップし、今後の輸入再開見通しはまったく立っていない状態だ。僕も「牛丼愛好家」のひとりとして本書の取材を受けていたので、最初は出版されることも危ういのではないかと思ったが、結局こうした形で出ることになった。著者は2001年にも「吉野家!―新国民食」という本を書いている山中伊知郎さん。

 本は全部で6つの章で構成されていて、1~3章は米産牛肉の輸入禁止から現在までを時間経過と共にたどったもの。読んでいて「そうそう、そんなことがあったよな~」と思ってしまうのは、僕もかなり吉野家に通っている証拠だ。4章はこの2年間に登場して定着、あるいは消滅して行った新メニューの紹介。5章は吉野家フリークによるさまざまな食の冒険の数々、6章は今後の吉野家への著者からの提言となっている。ちなみに僕の名前は第4章にチラッと出てくるのだが、それ以外の場所でも僕が話した内容がアレンジされながら引用されている様子。それとも僕と同じようなことを考えたりコメントしたりしている牛丼ファンが大勢いるのかな……。僕以外の人はみんな匿名になっているのでよくわからないけど。

 それにしても残念なのは、この本自体の立ち位置がいまひとつ中途半端なこと。牛丼販売が再開されていれば、「あの頃は大変だったけど、今はこうして立ち直りました。吉野家はますます元気です!」と勢いよく締めくくれたであろう企画なのだが、今現在の状態ではどうしても「中間報告」の感をぬぐえない。これは牛丼がいつの日か発売再開されたおりに、増補改訂版を出してほしい本だ。たぶんその頃には、吉野家側も今は話せないさまざまな内部事情を語ってくれるのではないだろうか。

 この本に関して言えば、吉野家内部の取材よりも、新聞記事や外部発表された広報データなどにもとづく記事や、著者の個人的な見解などが目立っているように思う。著者が吉野家のファンであることは伝わってくるし、それによって著者に好感も持つのだが、読み物としては新しい発見がほとんどなくて物足りないのだ。

吉野家!
吉野家!
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山中 伊知郎
廣済堂出版 (2002/05)
売り上げランキング: 313,746

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2006.03.02

メディア・リテラシー―世界の現場から

メディア・リテラシー―世界の現場から
菅谷 明子
岩波書店 (2000/08)
売り上げランキング: 19,975
 子供たちに「メディア」をどう教えるかをテーマに、海外の事例などを紹介した本。発行が2000年なので少し情報は古くなっているが、日本のメディア教育はここで紹介されている事柄よりもまだかなり遅れているのではないだろうか。インターネットに接続できるパソコンが教室に何台かあれば、それがメディア教育というものでもないと思うのだが、それでもないよりはましか。必要なのは、ニュースやテレビドラマ、新聞や雑誌などのマスメディアについての、批判的視点を養うことだと思うのだけれど……。

 僕自身はかつて広告会社やデザイン会社に勤めていたこともあるし、現在はフリーのライターとして雑誌に記事を書いたりもしている。インターネットは日本に本格的に紹介され始めた頃から接しているし、テレビやラジオへの出演経験もあれば、テレビ番組の仕事を手伝ったこともある。そんなわけで、テレビやラジオ、雑誌やインターネットなどのコンテンツが、いかに作られているかについては一通り知っているつもりだ。しかし問題はそれを知らない人たちに、それをどう教えるかだ。この本は個々の授業風景などについても簡単に触れているのだが、実際に授業をしようとするには、これよりもう少し詳しいマニュアル的な教則本が必要になると思う。

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