がんばれ!!吉野家
本は全部で6つの章で構成されていて、1~3章は米産牛肉の輸入禁止から現在までを時間経過と共にたどったもの。読んでいて「そうそう、そんなことがあったよな~」と思ってしまうのは、僕もかなり吉野家に通っている証拠だ。4章はこの2年間に登場して定着、あるいは消滅して行った新メニューの紹介。5章は吉野家フリークによるさまざまな食の冒険の数々、6章は今後の吉野家への著者からの提言となっている。ちなみに僕の名前は第4章にチラッと出てくるのだが、それ以外の場所でも僕が話した内容がアレンジされながら引用されている様子。それとも僕と同じようなことを考えたりコメントしたりしている牛丼ファンが大勢いるのかな……。僕以外の人はみんな匿名になっているのでよくわからないけど。
それにしても残念なのは、この本自体の立ち位置がいまひとつ中途半端なこと。牛丼販売が再開されていれば、「あの頃は大変だったけど、今はこうして立ち直りました。吉野家はますます元気です!」と勢いよく締めくくれたであろう企画なのだが、今現在の状態ではどうしても「中間報告」の感をぬぐえない。これは牛丼がいつの日か発売再開されたおりに、増補改訂版を出してほしい本だ。たぶんその頃には、吉野家側も今は話せないさまざまな内部事情を語ってくれるのではないだろうか。
この本に関して言えば、吉野家内部の取材よりも、新聞記事や外部発表された広報データなどにもとづく記事や、著者の個人的な見解などが目立っているように思う。著者が吉野家のファンであることは伝わってくるし、それによって著者に好感も持つのだが、読み物としては新しい発見がほとんどなくて物足りないのだ。
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