マタイ福音書によせて―宗教とは何か〈下〉
![]() | マタイ福音書によせて―宗教とは何か〈下〉 田川 建三 洋泉社 2006-07 by G-Tools |
「宗教批判をめぐる―宗教とは何か〈上〉」の下巻。マタイによる福音書にテーマを絞っているので、とても読みやすく、また面白い。
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「宗教批判をめぐる―宗教とは何か〈上〉」の下巻。マタイによる福音書にテーマを絞っているので、とても読みやすく、また面白い。
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![]() | キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』 フリードリッヒ・ニーチェ 適菜 収 講談社 2005-04-21 by G-Tools |
ニーチェの「反キリスト」を、くだけた口調で超訳したもの。ここには堅苦しい四角四面の言葉にない生き生きとした勢いがあるのは確かだが、問題は勢いが先走って内容が置いてけぼりになってしまっていることだ。訳文は言葉の選び方があまりにも狭くて貧しく、同じような言葉が何度も何度も繰り返される。語彙の少ない中学生か高校生の口げんかのように、勢いのいい言葉で啖呵をきったまではいいがいいが、しばらくすると新しい言葉が出て来なくなって乱暴な言葉の堂々巡りになってしまうのだ。
弱者に価値を置くキリスト教をデカダンスと断じ、仏教やマニ法典などの東洋思想を評価するニーチェの嗜好は理解できるのだが、細かなところは粗い訳文にまぎれて判断不能だ。ニーチェへの入り口としてはいい本かもしれないが、これでニーチェを読んだ気にはとてもなれない。
| ツァラトゥストラ | |
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![]() | 映画・映像業界就職ガイド (2006) キネマ旬報社 キネマ旬報社 2004-11 by G-Tools |
キネマ旬報がここ数年、毎年出している映画業界就職ガイドの2006年版。現在は最新の2007年版が出ているが、じきに2008年版も出るだろう。就職希望の学生は毎年入れ代わるし、会社案内などのデータも毎年差し替えなければならないので、この手のガイド本には毎年決まった一定数の需要がある。キネマ旬報は、いい商売をしているよな~。まあそれはともかくとして、これはこれでよくできたガイドブックだ。映画業界の仕事の内容や、どうしたら就職できるか、企業側はどんな人材を求めているのかなどを、完結にまとめている。これを見れば、映画業界の全体像がなんとなくわかるのだ。「就職」を切り口にした映画業界の案内本として、就職を考えていない普通の映画ファンが読んでも興味の持てる内容になっていると思う。
巻末には映画会社や配給会社の連絡先リストがあるので、ライターやメディア関係者が、配給会社に問い合わせをしたり試写の案内を聞いたりする時も便利だと思う。(配給会社や宣伝会社には、タウンページに載ってないところも多いからね。)
| 映画・映像業界就職ガイド (’07) | |
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![]() | 宗教批判をめぐる―宗教とは何か〈上〉 田川 建三 洋泉社 2006-05 by G-Tools |
1984年に出版された「宗教とは何か」を、新書判で再刊したもの。ただし内容には著者自身の手がかなり入れられているようだ。個人的には第三部で、遠藤周作の「イエスの生涯」を徹底的に批判しているのが面白かった。遠藤周作流の「無力な愛の人=イエス」というイエス・キリスト像は、日本のキリスト教社会の中でかなり広く受け入れられているものではないだろうか。少なくとも「王の王」「万軍の主イエス」という勝利者のイメージより、遠藤流のイエスの方が日本人にはしっくり来るような気がする。その本では「イエスの生涯」を批判することで、そうしたイエス像をバッサリ批判するのだ。
じつは僕も遠藤周作の「イエスの生涯」や、その続編「キリストの誕生」には感銘を受けた口だ。僕の考えるイエス像も、遠藤流のイエス・キリスト像に影響を受けている面が大きい。それだけに、この本の「イエスの生涯」批判は、ダイレクトに僕自身の聖書理解や認識にも届くものとなった。
| イエスの生涯 | |
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![]() | 旧約聖書入門―光と愛を求めて 三浦 綾子 光文社 1995-10 by G-Tools |
同じ著者による「新約聖書入門―心の糧を求める人へ」の姉妹編。著者によればこの2冊は、『二冊合わせて一本』とのこと。先に「新約入門」を読んでしまったからには、この「旧約入門」も読まねばならぬ道義なのだ。内容は「信徒の友」というプロテスタント系新聞に、昭和47年から49年まで連載されていたものがベース。聖書の解釈が保守的だとか、最新の聖書学の知識が盛り込まれていないなどと文句を言っても仕方がない。これはそもそも30年以上前に書かれているのだ。この保守的で時代後れな本は、当時の日本にあったプロテスタント信仰のありかたを正直に記録しているという意味では大きな意味がある。しかし同時にこの本は、今もなお多くの読者を持つロングセラーでもあるのだ。書かれている内容の情報としての鮮度や解釈の当否はさておき、聖書と真正面から向かい合い、それを自分自身の信仰生活の糧にしようとする著者の姿勢が今でも多くの読者を引きつける力になっているのだと思う。
クリスチャン向けの新聞に連載されていたこともあって、読者が手元に聖書を持っていることを前提としての記述が多い。この本を本当に楽しむには、聖書についての簡単な知識が不可欠だし、それがなければ手元に1冊の聖書が必要だ。自分自身の聖書理解と比べながら、著者の考えに時に肯き、時に首をかしげながら読み込んでいくといい。そうすることで、著者と読者の距離はずっと近づくに違いない。
| 新約聖書入門―心の糧を求める人へ | |
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