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2007.01.26

キム・ギドクの世界 ~野生もしくは贖罪の山羊~

4861910064キム・ギドクの世界 ~野生もしくは贖罪の山羊~
チョン・ソンイル 秋那 南 裕恵
白夜書房 2005-03-26

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 韓国映画界の異端児キム・ギドク監督についてのまとまった本で、中身は作家論あり、インタビューあり、作品紹介ありと盛りだくさん。しかし全体としては、ちょっとまとまりに欠ける。資料としての価値を期待したのだが、簡単な年譜もないのでは話にならない。ちょっと期待はずれ。

 キム・ギドク監督については、もっと多くのことが語られてもいいはずだし、おそらく今後、さまざまな場所で語られることになると思う。これはその第一弾。

魚と寝る女
魚と寝る女キム・ギドク ソ・ジョン パク・ソンヒ

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春夏秋冬そして春 悪い男 サマリア 悪い女 受取人不明

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2007.01.20

複眼の映像 私と黒澤明

4163675000複眼の映像 私と黒澤明
橋本 忍
文藝春秋 2005-10-25

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 「脚本家・橋本忍の世界」に続いて読んだ、橋本忍本人の手による自伝的な黒澤明論。黒澤明との共同作業が、具体的にどのような方法で行われていたのかという詳細が手に取るようにわかるのは、さすがに脚本家の手によるものと言うべきだろうか。『七人の侍』までの脚本作りと、『生きものの記録』以降の脚本作りが、同じような脚本家連名の共同作業であっても、内実はまったく別物であることがこれを読むとよくわかるのだ。これは黒澤明を研究する人にとって、必読の資料となることだろう。またシナリオライターを目指す人にとっても、よい手引き書になるに違いない。橋本忍は戦前の名監督であり名脚本家でもあった伊丹万作にとって、唯一の例外的な弟子となった人でもある。本人のキャリアの中では、黒澤明、小國英雄、菊島隆三など、やはり超一流の書き手たちと共同で作業をしている。だからその脚本哲学の中には、戦前から戦後にかけての日本映画黄金時代を支えた脚本作りのエッセンスが詰まっている。

 黒澤明の作風が大きく変化して行った理由としては、さまざまな問題が考えられると思う。必ずしもそのすべてを、脚本作りにのみ結びつけることはできないだろう。しかし映画の青写真である脚本をいかにして作るかというのは、映画の土台をどうするかということであって、これに着目した、しかもその現場にいた当事者の視点からの黒澤明論という点で、これはとてもユニークであり、黒澤明と共同で脚本を書いた当事者たちが(この本を書いた橋本忍を含めて)全員が亡くなっていることを考えると、今後決して書かれることのない唯一無二の本となるだろう。

 『七人の侍』や『生きる』など、著者と黒澤明の共同作業についてはもちろん詳しく書かれているし、黒澤明に対する野村芳太郎監督の評価や、挫折した国立映画劇場と国立映画撮影所の建設計画など、これまでに聞いたことのない話題が出てくるのも新鮮。これはじつに面白い本だった。

B00006ITSR七人の侍
黒澤明 橋本忍 三船敏郎
東宝 2002-10-25

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2007.01.18

脚本家・橋本忍の世界

4087203050脚本家・橋本忍の世界
村井 淳志
集英社 2005-08

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 戦後日本映画界を代表する脚本家・橋本忍の代表作9本を取り上げ、作品誕生の背景、執筆の裏話、作品の反響などについて論じた本。随所に橋本忍本人へのインタビューがあるのが貴重だ。研究書と呼ぶには軽すぎるし、映画ガイドブックとしてはマニアックすぎる。また評伝としては、取り上げていない作品が多すぎる。1冊の本としてはちょっと中途半端にも思えるが、個々の作品につての記事は読み応えがあって面白かった。取り上げられている作品は、『七人の侍』『羅生門』『真昼の暗黒』『私は貝になりたい』『切腹』『白い巨塔』『日本のいちばん長い日』『八甲田山』『砂の器』。

 ここで取り上げられた作品は確かに橋本忍の代表作ばかりだが、著者自身が後書きで述べているとおり、『生きる』や『張込み』などの作品が取り上げられていないのは残念。インタビューも断片的で、まとまった読み応えのあるものになっていないのは残念。しかし黒澤明との共同脚本がどのように書かれていたのかなど、これまで映画ファンにもなかなかわかりにくかった部分を解明しているのはありがたい。(ただしこれらの共同作業の詳細については、この本と同時期に書かれた橋本忍自身の自伝的著書「複眼の映像 私と黒澤明」に、より克明な記事があるので、黒澤映画のファンはそちらも参考にすべきだと思う。

B0007W7GPS日本のいちばん長い日
橋本忍 岡本喜八 三船敏郎
東宝 2005-07-22

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2007.01.14

神か大工か

01

 タイトルを見れば、これがイエス・キリストについて書かれている本であることがすぐわかる。初版は1977年だから、今からちょうど30年前の本。邦訳は79年に出て、これは96年発行の第7刷だ。原著は今でも版を重ねているようだが、日本版はアマゾンでは見つからなかった。

 内容的には伝統的なキリスト教の教理を、さまざまな学者の証言を紹介しつつ弁護していくというもの。しかし聖書の解釈や歴史認識には、ちょっと時代錯誤なものがなきにしもあらず。しかしゴリゴリの保守派とか原理主義という印象はなく、きわめて穏健なプロテスタントの保守信仰という感じ。三浦綾子の聖書入門にも、信仰の立場としては同じような印象を受けたけれど、内容はこちらの方が学術的っぽい。

More Than a Carpenter
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2007.01.13

自転車で痩せた人

414088178X自転車で痩せた人
高千穂 遙
日本放送出版協会 2006-04

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 じつは正月から自転車に乗り始めた。これまでバスで通っていた職場の学校にも、自転車で行くようになった。休日は少し遠くまで、平日の朝も近所を少しずつ自転車で走っている。近所と言っても、だいたい1時間弱、走行距離で6~7キロの距離だ。乗っているのは本格的なスポーツバイクではなく、軽快車、いわゆるママチャリ。それにサイクルコンピュータを取り付けた。しかしそれでも、これはかなりの運動になる。ネットで自転車関係の資料をあれこれ見ているとき、行き当たったのがこの本だった。著者はSF作家の高千穂遙。「クラッシャージョウ」や「ダーティ・ペア」などのシリーズは、僕も中学生の頃から読んでいる。その小説家が、自転車に乗り始めて2年で24キロ減量したのだという。これは気になる。すごく気になる。

 著者は50歳の健康診断で肥満と高脂血症、高血圧などを指摘され、ふと思い立って自転車に乗り始めたのだという。体重80キロ超、体脂肪率24パーセント、ウエスト90センチって……、これは年齢こそ違え、今の僕とほとんど同じ体系ではないか。それが自転車だけで60キロまで痩せたって!

 凝り性で負けず嫌いの著者は街乗り用のスポーツ車に飽きたらず、本格仕様のロードバイクで1日60キロも走っているのだという。これはちょっと極端なのであまり参考にはならないのだが、それでも自転車ダイエットの入門書になり得るエッセイ風の読み物として、これはよくできている。僕はこの本を読んで、早速ママチャリのシートポストを交換したぞ。

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自転車で痩せた人 自転車依存症 大人の自転車ライフ こぐこぐ自転車 Tarzan特別編集 自転車が最高!

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2007.01.10

パパ、黒澤明

416355890Xパパ、黒澤明
黒沢 和子
文藝春秋 2000-01

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 黒澤明が亡くなり、遺作シナリオの『雨あがる』が小泉堯史監督に映画化された直後、黒澤監督の長女である黒澤和子が書いた父・黒澤明との思い出の記録。事前に「回想 黒沢明」を読んでいたのだが、内容的にはこの「パパ、黒澤明」の方が重く悲しい。天才とも天皇とも呼ばれて戦後の日本映画界を背負った黒澤明が、挫折し、年老い、ケガで寝たきりになって衰弱し、死んでいく様子が、ごく身近で世話をしていた娘の視線で克明に描かれているのだ。

 しかしながら、他の映画本やインタビューではうかがい知ることの出来なかった「家庭人としての黒澤明」の姿が記録されているという意味で、これはなかなか読み応えのある本でもある。黒澤明にまつわる数々の伝説や逸話も、なるほど黒澤明がこんな人だったからこそ生まれたのかと納得できる点が多い。

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2007.01.06

回想 黒澤明

4121017617回想 黒澤明
黒沢 和子
中央公論新社 2004-08

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 黒澤明監督の思い出を、娘の黒沢和子が綴ったエッセイ集。他の映画本やインタビューには現れない、黒澤明の日常が描かれているのが面白い。

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