« 神か大工か | トップページ | 複眼の映像 私と黒澤明 »

2007.01.18

脚本家・橋本忍の世界

4087203050脚本家・橋本忍の世界
村井 淳志
集英社 2005-08

by G-Tools

 戦後日本映画界を代表する脚本家・橋本忍の代表作9本を取り上げ、作品誕生の背景、執筆の裏話、作品の反響などについて論じた本。随所に橋本忍本人へのインタビューがあるのが貴重だ。研究書と呼ぶには軽すぎるし、映画ガイドブックとしてはマニアックすぎる。また評伝としては、取り上げていない作品が多すぎる。1冊の本としてはちょっと中途半端にも思えるが、個々の作品につての記事は読み応えがあって面白かった。取り上げられている作品は、『七人の侍』『羅生門』『真昼の暗黒』『私は貝になりたい』『切腹』『白い巨塔』『日本のいちばん長い日』『八甲田山』『砂の器』。

 ここで取り上げられた作品は確かに橋本忍の代表作ばかりだが、著者自身が後書きで述べているとおり、『生きる』や『張込み』などの作品が取り上げられていないのは残念。インタビューも断片的で、まとまった読み応えのあるものになっていないのは残念。しかし黒澤明との共同脚本がどのように書かれていたのかなど、これまで映画ファンにもなかなかわかりにくかった部分を解明しているのはありがたい。(ただしこれらの共同作業の詳細については、この本と同時期に書かれた橋本忍自身の自伝的著書「複眼の映像 私と黒澤明」に、より克明な記事があるので、黒澤映画のファンはそちらも参考にすべきだと思う。

B0007W7GPS日本のいちばん長い日
橋本忍 岡本喜八 三船敏郎
東宝 2005-07-22

by G-Tools

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/4474/13584653

この記事へのトラックバック一覧です: 脚本家・橋本忍の世界:

コメント

コメントを書く