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2007.01.10

パパ、黒澤明

416355890Xパパ、黒澤明
黒沢 和子
文藝春秋 2000-01

by G-Tools

 黒澤明が亡くなり、遺作シナリオの『雨あがる』が小泉堯史監督に映画化された直後、黒澤監督の長女である黒澤和子が書いた父・黒澤明との思い出の記録。事前に「回想 黒沢明」を読んでいたのだが、内容的にはこの「パパ、黒澤明」の方が重く悲しい。天才とも天皇とも呼ばれて戦後の日本映画界を背負った黒澤明が、挫折し、年老い、ケガで寝たきりになって衰弱し、死んでいく様子が、ごく身近で世話をしていた娘の視線で克明に描かれているのだ。

 しかしながら、他の映画本やインタビューではうかがい知ることの出来なかった「家庭人としての黒澤明」の姿が記録されているという意味で、これはなかなか読み応えのある本でもある。黒澤明にまつわる数々の伝説や逸話も、なるほど黒澤明がこんな人だったからこそ生まれたのかと納得できる点が多い。

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