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2007.07.11

「殺陣」という文化―チャンバラ時代劇映画を探る

4790712362「殺陣」という文化―チャンバラ時代劇映画を探る
小川 順子
世界思想社教学社 2007-04

by G-Tools

 日本の時代劇に特有の「殺陣」を取り上げ、ひとつの映像文化として掘り下げていこうとした本。映画ガイドではなく、中身はあくまでも硬派の研究書。殺陣やチャンバラを取り上げる本が得てして映画論や俳優論、作品論に流れるのに対し、この本は何とかして「殺陣」そのものに踏みとどまろうとしている。その心意気やよし。ただし映像作品を研究する常として、書籍では映像作品そのものを引用できないという弱点がある。この本でも、それが克服できていない。

 他の時代劇本、チャンバラ本では、殺陣のシーンを言葉で再現していこうとするわけだが、この本の著者はそれが苦手なのか、そもそもそれをする気がないのか、「殺陣」というきらびやかな映像世界を取り上げている割には、文章は素っ気なく味気ない。より具体的に言うなら、この本を読んでも取り上げられている映画を観てみたいとはあまり思えないのだ。もちろんこれは、読者を映画作品に誘うガイドブックではないから、そんなことは関係ないと行ってしまうことも出来るんだけど……。

 方法論はともかくとして、議論があまりツボにはまっていないような印象を強く受けるのだ。例えばそれは取材の姿勢にも現れていて、巻末に収録されている藤蔭静枝のインタビューが、そもそもなぜこの本に収録されているのかすらわからない。

 著者も参考にしたという永田哲朗の「殺陣―チャンバラ映画史」の足下にも及ばない本。「殺陣」は現在絶版なので、どこかが復刊してくれないかな〜。

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コメント

>「殺陣」は現在絶版なので、どこかが復刊してくれないかな〜。

永田先生に日曜日にお会いしますので
言っておきます(笑)。

投稿者: アール・ケイ (2007/07/21 14:39:40)

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