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名作の誉れ高い作品。特に下巻が素晴らしいのだが、それも上巻で主人公たちのキャラクターを十分に掘り下げていればこそ。下巻になって周辺人物たちのエピソードが伸び始めても、作品としての中心軸がぶれないんだろうな。それにしても、最後の数十ページでの壮絶な展開にはうなりました。これは計算して作ったものではなくて、作り手の創造的な馬鹿力みたいなものが一気に噴出してのものだと思う。こういう馬鹿力が出せる人を、天才と呼ぶのである。
登場人物はかなり考えられていて、万引きで捕まった幸江を家まで送り届けたお巡りさんが、銀行強盗で幸子の父が捕まったあと、彼女にずっと寄り添っているあたりもいい。幸江が上京する列車の中で自分の髪を切ったところでそのシーンを終えて、その後しばらく別のエピソードを続けた後に、再び髪を切った後のエピソードを続けていくあたりは涙なくしては読めません。
投稿:by 服部 2007 08 13 | 固定リンク
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