栄光なき天才たち (1)
![]() | 栄光なき天才たち 1 (1) (ヤングジャンプコミックス) 森田 信吾 伊藤 智義 集英社 1987-11 by G-Tools |
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![]() | 栄光なき天才たち 1 (1) (ヤングジャンプコミックス) 森田 信吾 伊藤 智義 集英社 1987-11 by G-Tools |
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![]() | 栄光なき天才たち 7 (7) 森田 信吾 集英社 1989-11 by G-Tools |
かつてヤングジャンプに連載されていた連作伝記コミック「栄光なき天才たち」の第7巻。なぜこれを購入したかというと、この巻にはサイレント映画期の巨匠D・W・グリフィスと、1950年代にハリウッドのセックスシンボルだったマリリン・モンローが取り上げられているからだ。今年の映画史の授業は人物伝をやろうと思っているので、参考までにと購入した次第。ただし僕はグリフィスもモンローも取り上げるつもりはないんだけどね。
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![]() | アオバ自転車店 2巻 (2) (ヤングキングコミックス) 宮尾 岳 少年画報社 2008-01-11 by G-Tools |
「並木橋通りアオバ自転車店」から通巻22巻目にあたる、新生「アオバ自転車店」の第2巻。この作品の掲載誌はヤングキングとヤングキングアワーズで、コンビニで見かけるたびに立ち読みしているので、今回の単行本でもいくつかの作品は既に読んでいた。ところがヤングキングは流通に弱いようで、特にアワーズなどは近所のコンビニでほとんど見かけることがない。そんなわけで、単行本は雑誌で読み落としている作品を網羅しているという点でも非常にありがたい。
今回の巻では、ローラースルーGOGOを取り上げたエピソードが懐かしくて面白く、インターネットでローラースルーについての情報を集めてみたりしました。そうするとこれが、「アオバ自転車店」の著者が資料にしているネタモトではと思われるようなサイトも見つかり、「こういう資料から、ああいう話を作るわけね~」と物語作りの舞台裏を見たようで実に面白い。僕も子供の頃、近所の子が持っていたローラースルーで遊んだ記憶があります。
それにしても今回の「アオバ」は、レトロなネタのオンパレード。トップバッターはレギュラーのプジョーNS40、そしてローラースルーGOGO、ミヤタ・ブリットなどだ。新作は湘南自転車ミヤタ・プローサム・ライトぐらいのもの。新しい自転車ばかりが出てくるのも面白くないが、古い自転車ばかりが続くのもどうかと思うし、このマンガはこのあたりの兼ね合いが結構難しいかもなぁ。
このへんは作者も十分に承知しているようで、雑誌の最新号では3秒で折りたためる自転車として、マバイキー・ジーニアスとワンタッチ・ピクニカを対比させたりしている。
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![]() | アオバ自転車店 1巻 (1) (ヤングキングコミックス) 宮尾 岳 少年画報社 2007-09-25 by G-Tools |
「並木橋通りアオバ自転車店」改め「アオバ自転車店」の第1巻
。雑誌連載は今でも「並木橋通り」アオバ自転車店」で、単行本のタイトルだけが「並木橋通り」を抜いたものに改題された。今回の目玉は筑波8時間耐久をモチーフにした第1話「風になれ!」で、100ページというボリュームも含めてこれはかなり読み応えのあるもの。第2話はこれまでのあらすじ(?)や登場人物紹介をまとめた「おさらいしよう」で、これは「並木橋通り〜」をちゃんと全部読んでいる人には今さらな内容。もしこれが新生「アオバ自転車店」を新たに読み始めた人向けのサービスだとしたら、単行本収録時にこれを第1話にしなきゃね。
第3話の「犬でけっこう」では、ヒトハ命のボディガード、マサがついに専用自転車を手に入れる。ヒトハとマサの距離もだいぶ近づいたようだけど、このふたり、この後どうなるんだろうか。第4話と第5話には、そのマサが坊主頭に半ズボン姿の小学生で登場する「時をかけるアオバ」が収録されている。この時、ヒトハは既に自分で車を運転して仕事をしているので、彼女はマサのいくつ年上なんだろうか……。気になるのでざっくりと計算してみる。
単行本18巻に高校1年生の工一(アオバの父)が登場するが、この時すでに工一はワカバ(アオバの母)と知り合って交際を始めている。つまり「時をかけるアオバ」はそれより前の話だ。ふたりが知り合ったのが、仮に高校1年生の時だとすると、ヒトハはそれより5つ年上で21歳。アオバは作品中で永遠の小学4年生だから、年齢は10歳。マサはヒトハとアオバを同世代だと言っているし、半ズボンの中学生というのはちょっと考えにくいので、この時のマサは11歳ぐらい。年齢差は10歳ぐらいか。
「アオバ自転車店」というのは困った作品で、物語の中では確実に時間が流れていくにも係わらず、登場人物はまったく年を取らないのだ。アオバはずっと小学4年生で、モリオとナギサ、ナツキとエリザベスなどはずっと高校生のまま。ケンタとチヅルは高校生から大学生になったけれど、たぶん彼らはこのままずっと大学生のまま卒業しないのではなかろうか。
連載の時間の流れに合わせて登場人物が同時進行で成長していくマンガとしては、「クッキングパパ」がある。時間に合わせて少しずつ登場人物が成長するものの、その成長の速度が連載の速度と必ずしも一致しないマンガとしては「美味しんぼ」がある。そして永久に登場人物が成長しないマンガの代表は「サザエさん」だ。「アオバ自転車店」はパターンとしては「サザエさん」に近いのだが、工一とワカバの過去のエピソードなどを描く際に否応なく時間の流れを物語に持ち込まざるを得ない。また物語の中に次々に新製品の自転車を登場させれば、それもまた映画に時間の流れを生じさせることになる。物語の中の「現在」は、雑誌連載されているまさにその瞬間なのだ。しかしこれは長く連載を続ければ続けるほど、作中人物たちの年齢や設定に大きな矛盾を作り出し、それを押し広げていくことになるはずだ。
アオバは永遠の小学4年生で、年齢は10歳だ。彼女が生まれたのは、今から10年前。「今」は2007年だから、アオバは1997年に生まれたことになる。さて困った。もう計算が合わない。「時をかけるアオバ」では工一とワカバが知り合ったのは、70年代ということになっている。プジョーNS40の発売が70年代半ば(73年か74年か)だから、話としては当然そうなる。仮に「時をかけるアオバ」の舞台が1974年だとすると、その時に16歳だった工一は1958年前後の生まれ。何と彼は間もなく50歳に手が届く年齢なのだ。
工一は作者の宮尾岳の分身なのだが、作者は1959年生まれだから、だいたい計算は合っている。そこで工一の生年を作者と同じ1959年に確定してしまう。ワカバも同い年。ヒトハはそれより5つ上だから、1954年ぐらいの生まれ。マサはそれより10歳ぐらい下で、だいたい1964年前後の生まれということか……。単純に計算すると、ヒトハは現在53歳で、マサは43歳ぐらいということですかね。う〜む。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (7) 宮尾 岳 少年画報社 2003-02-27 by G-Tools |
アマゾンで在庫なしになっていたため、マーケットプレイスで取り寄せた第7巻。連続物としては第3話の「春の嵐(スプリング・ストーム)」と第4話「白い色は恋人の色」、第8話「新たな風」が抜けていたことになるけど、これがないからといって8巻以降で困ったことにはなってないけどね。面白かったのは第2話の「Fly, High」と第5話の「Something Something」で、この2話の共通点はアオバ自転車のレギュラーがほとんど登場していないこと。
第6話の「Remember Me」も面白いけど、これもアオバ自転車店はまるで脇役。この7巻というのは、アオバ自転車店のレギュラーメンバーと、初期の1話完結型のエピソードが、シリーズの中で完全に分裂している時期なのかもしれない。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (10) 宮尾 岳 少年画報社 2004-01-29 by G-Tools |
レギュラーの若手女性メンバーが全員水着でビーチバレーをする第4話「DATE or ALONE エキサイティング・ビーチバレー」と第5話「真夏の夜の夢」や、レギュラーメンバー総出演の第7話「並木橋の24時間」は面白いが、それよりも「真夏の夜の夢」で見せたアオバちゃんの不思議な能力は気になる。自転車に触れただけで、その自転車にまつわる過去の物語が見えてしまう。なんだこれは、超能力か? これは超能力マンガか?
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (9) (YKコミックス (349)) 宮尾 岳 少年画報社 2003-09-04 by G-Tools |
このマンガを作品として意識したのはつい最近なんだけど、じつはコンビニで雑誌を立ち読みする際、ヤングキングで時々意識することなく読んでいたらしい。というのも、単行本を読むと、ところどころに読んだ記憶のある話が出てくるのだ。この巻でいえば、最初のロビンにまつわるエピソードなどがそれ。
この巻ではアオバちゃんのお母さんであるワカバさんが、療養所から本格的に戻ってくることになりました。こうしてシリーズのレギュラーが、またひとり増えるわけです。
第3話の「Rabbit(うさぎ) & Turtle(かめ)」にはミホと長岡のフォールディングバイク・カップルが再登場するんだけど、このエピソードの中で長岡のストライダが意外にも速く走るという話が出てくる。いったいストライダでは、どのくらいのスピードが出るものなのか。インターネットであちこち見ていたら、ストライダで時速40キロ出したという記事を書いている人がいてびっくり。それって、僕のサブナード・スポーツでもなかなか出せないんですけど……。
というわけで、ますますストライダに興味津々。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (8) (YKコミックス (318)) 宮尾 岳 少年画報社 2003-06-11 by G-Tools |
チヅルとケンタ、モリオとナギサなど、若いレギュラーカップルの物語が少しずつ進展していくのも楽しみ。しかしこの巻で面白かったのは、自転車駐輪場での盗難やイタズラを取り上げた第6話の「Zero」かな……。この作品にはこうした自転車についてのネガティブな話題も取り上げていることで、世界観の奥行きが出ているのだと思う。自転車盗難の話は何度も取り上げられているし、たぶん今後も折を見ては取り上げられ続けていくテーマだと思う。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (6) 宮尾 岳 少年画報社 2002-08-31 by G-Tools |
自転車と人との係わりからドラマを作ってきた人気シリーズに、なぜか人力車が登場。これは以前出てきたリヤカーの延長でしょう。個人的には第3話の「遅れた伝言」と、第9話の「1ウェイラブ・エクスプレス」がお気に入り。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (5) 宮尾 岳 少年画報社 2002-04-10 by G-Tools |
新レギュラーとして黒井探偵事務所関連の面々が登場。しかし、黒井・赤井・白井って、わかりやすいけど芸のないネーミング。これもまた、レギュラー化を考えずに登場させたキャラクターなのかも。チヅルが再登場してケンタと共にレギュラー化したのがこの巻から。しかし僕はこうした大きな役より、第4話「おいしい水」に第2巻に登場した岩田さんが再登場しているのが嬉しかったりする。ちゃんと自転車続けてるんだよね。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (4) 宮尾 岳 少年画報社 2001-11 by G-Tools |
第1巻に登場したモリオとナギサのカップルが再登場。ナギサは電動アシスト車から、ビアンキの高級ロードに乗り換えて、峠のクイーンと呼ばれてます。新レギュラーとして、日本びいきのアメリカ人女子高生エリザベス・フィーバーが登場。フォールディングバイクではイギリスのブロンプトンが登場して、中年読者の物欲をそそります。第1話の「1コイン・チューニング」を読むと、ペダルにハーフクリップを付けたくなる。でも著者が力を入れたという第4話「グッドバイ・トラ」は、僕にはいまいちかなぁ……。別に自転車の話じゃないしね。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (3) (YKコミックス (084)) 宮尾 岳 少年画報社 2001-05 by G-Tools |
後のレギュラーメンバーが次々に登場してくる第3巻。体格は小学生並みなのに運動神経抜群で、16インチのミニベロを猛スピードでかっ飛ばす女子高生・坂本ナツキが登場する第1話「ミニミニ・スプリンター」。喫茶店のマスター江東紋太と娘の樹里が登場する第4話「ロデオとジュリエット」と、樹里誕生にまつわるエピソードである第7話「リヤカーの花嫁」。ケンタとチヅルのカップルが初登場することになった第6話「夏の残像」。これなんて作りとしては完全に1話完結型になっているから、たぶんケンタとチヅルは当初レギュラー化の予定がなかったんだと思う。でもキャラがよければ、そこからいくらでもエピソードは派生していくのである。
第2巻で登場したミホと長岡のカップルは第5話「三角形の誘惑」に再登場し、長岡がフォールディングバイクのストライダを購入する羽目になったことから完全に作品のレギュラーとして定着。ここに登場するストライダ2は重量が10キロで、ミホが乗っているワンタッチピクニカはそれより数キロ重いはず。ワンタッチピクニカはもう売ってないけど、ストライダは後継車種をまだ売っている。僕はこのマンガを読んで、ストライダが欲しくて欲しくてしょうがなくなってしまった。値段も手頃だし、折りたたんで部屋に持ち込んでしまえばいいので駐輪場も不要だしね。
というわけで、これは何かと読者の物欲をそそるマンガなのである。危険です。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (2) 宮尾 岳 少年画報社 2000-06 by G-Tools |
自転車コミックの第2巻。第7話の「あの雲とおんなじ」は、作品の原型になった短編「あの空とおんなじ」を「並木橋通りアオバ自転車店」的にリメイクした作品で、なるほど物語作家というのはこのように自分の体験をフィクションに作り替えていくのだなぁと、創作の秘密がうかがい知れる物語になっている。(ちょっと『となりのトトロ』が入っていたりするけどね。)他には折りたたみ自転車での輪行通勤をテーマにした第2話「3秒の自信」や、別れた恋人たちの再会に自転車が一役買う、第5話「3652日のデモンターブル」が面白かった。
主人公は峠アオバを始めとするアオバ自転車店の人たちなんだけど、物語は店を訪れるさまざまなお客さんと自転車との関係にスポットが当てられている。これは手塚治虫の「ブラックジャック」と同じ形式だったりする。「ブラックジャック」というのは、いろんな意味で影響力の大きなマンガなのです。
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![]() | 並木橋通りアオバ自転車店 (1) 宮尾 岳 少年画報社 1999-10 by G-Tools |
前から存在は知っていたんだけど、もう単行本が20冊も出ているし(間もなく21冊目も出る)、あまり手を出したくないな〜と思っていた自転車マンガの第1巻。先日たまたまコンビニでヤングキングを立ち読みしたのをきっかけに、結局買い始めてしまいました。この第1巻は作品の原型になった短編「あの空とおんなじ」が収録されているのが目玉。他には第2話の「坂道のオンナ」が面白く、ここに登場する高校生カップルがその後レギュラー化していくのも納得できる。第5話「母ちゃんの流れ星」に出てくる電子フラッシャーなんて、すごく懐かしい。僕はもろにこの世代です。僕の乗っていた自転車にも、似たようなものが付いていたかも。
僕が当時乗っていた自転車は「セミドロップ」というハンドルが付いていたんだけど、これは今や完全に消えてますなぁ……。あと自転車通学の中学生には、自転車のリアキャリアの横に取り付ける折りたたみ式のカゴも必須アイテムでしたが、これも今は存在しないみたい。自転車の片側にのみ重さがかかるからバランスの悪いシロモノではあったし、実用品としての意味しかないので街乗りにはまったく不向きなものだとは思うんだけど、セミドロップハンドルとリアキャリアの折りたたみカゴは、僕の中学時代の自転車に欠かせないものでした。
とまあ、マンガ本筋とはまったく関係がなく、自転車にまつわる個人的な思い出も呼び起こしてくれる作品です。自転車が好きな人だけでなく、通勤や買い物の足として自転車に乗っている人や、かつて自転車に乗っていた人にもおすすめです。
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![]() | 大阪ハムレット (1) 森下 裕美 双葉社 2006-05-12 by G-Tools |
これは面白い。全編大阪弁のセリフが心地いいのに加えて、シンプルで無駄のない線で構成された絵柄がいい。それでいて、人間の心の奥底にある恐い部分を、容赦なく引き出している。人間の怖さを描けるから、人間の優しさもリアルに描けるのだろう。
まだ連載中のようなので、今後のエピソードも楽しみ。一度主役になったキャラクターが、別のエピソードに脇役で登場するので、各登場人物たちの「その後」が見られるのだ。
![]() | 大阪ハムレット 2 (2) 森下 裕美 双葉社 2007-01-12 by G-Tools |
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![]() | 不思議な少年 (3) 山下 和美 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
日本版『素晴らしき哉、人生!』のような最初のエピソードが面白かった。少年は人々にとっての天使となり、悪魔となり、同伴者となる。主役は同じでシチュエーションが異なる連作だが、主役の役回りが毎回どんどん変化していくのがこの作品の面白さだろうか。
| 素晴らしき哉、人生! | |
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時空を超えた物語のスケールが明らかにされる第2巻。少年は古代ギリシアでソクラテスの死刑に立ち会い、遠い未来に滅びゆく最後の人間のひとりと語り合い、世界を駆けめぐって奇跡の1日のために奔走する。
面白いのはソクラテスが出てくるエピソード。微笑みながら自らの死を受け入れるソクラテスの姿に、少年と同じように読者も衝撃を受けること請け合いだ。
| ソクラテスの弁明・クリトン | |
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コミックモーニングで最新作を読み、「これはすごい!」と驚嘆したので早速単行本を購入した。現時点で3巻まで出版されているが、主人公は同じでシチュエーションがどんどん変わっていく連作の中短編なので、その気さえあれば著者のライフワークとしてずっと続いていくかもしれない。
主人公である「不思議な少年」はマーク・トウェーンの同名小説にインスピレーションを受けたものかもしれないが、僕はむしろクリストフォロス伝に登場する少年イエスを連想した。この第1巻では少年が水の上を歩いたり、少年がいるすぐそばで魚がたくさん取れるなど、福音書の記述から引用したと思われるエピソードが盛り込まれている。しかしそれでも「これはイエスである」と言い切れない、ひねくれた部分はある。少年は人間の少女たちに恋をして地上に降りたという(創世記)、天使たちの末裔かもしれない。
1巻には3つの話が収録されているが、第1話は話としてまとまりすぎで面白みに欠け、第2話は少年がいなくても成立しそうな話だと思った。そんなわけで、この1巻での僕のお気に入りは第3話だ。
| 不思議な少年 | |
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森まゆみの「彰義隊遺聞」を読んで、再度読み直した杉浦日向子の初期代表作。上野戦争に巻き込まれていく3人の若者を通して、江戸の世が否応なしに終わっていく様子を描いた長編作品だ。ガロ連載中に飛び飛びに読み、その後青林堂から出た単行本を購入したが、これは蔵書整理で一度処分してしまい、今回は文庫本での再購入となった。
これは最初に単行本で読んだときも感じたことだが、物語から彰義隊や上野戦争についての全体像を読み取るのが難しい。主人公となる3人の若者たちを含め、登場人物たちの見分けがつきにくいのも欠点だろう。二度三度読んで、ようやく全体が飲み込めてくるのがこの作品だ。(この文庫版に関しては、サイズが単行本よりだいぶ小さくなってしまったので、ネームが読みにくいという大きな欠点もある。)
江戸風俗の描写が素晴らしく、著者はここで物語を語ることよりも、江戸情緒を絵巻物のように再現していくことを目的にしていたようにも思う。そのための「視点」を提供しているのが、主人公となる3人なのかもしれない。
僕はこの作品が映画化されることを願っているのだが(テレビの大型時代劇でもいいけど)、その場合は上野戦争の全体像を見渡せるよう、何らかの工夫は必要になってくると思う。
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