【日記】福男のことなど
西宮神社の開門神事で一番福を獲得した大阪の消防士が、仲間が他の参加者の走路を妨害したとして一番福を返上したそうだ。テレビで開門神事の様子を見ていた視聴者から、神社や消防署に1,000件を超える抗議が寄せられたのだとか……。なんとも無粋な話だと思う。
しょせんはお祭りではないか。なりふり構わず、どんな卑怯な手を使ってでも一番福を得たいと思う人は、周囲から白い目で見られたってやりたいことをやればいいのです。本人はそれで満足したとしても、そんな一等賞は他の参加者から尊敬されないし祝福もされないでしょう。逆に正々堂々と走った2着の参加者は、周囲から大きな拍手で迎えられるでしょう。多額の賞金がかかっているわけでもなく、ほとんど純粋に「名誉」だけを得られる催しなのです。でもズルをすれば「名誉」は地に落ちる。それでいいじゃないか。放っておけばいいのです。
結果として一等賞になった男性が一番福を返上することになったのだが、神社側は二番福以下を繰り上げることはせず、今年は一番福を空席にするのだという。これは妥当な判断だと思う。競技会ではないので、どんな姑息な手段を使おうと結果は結果だというのが神社側の判断でしょう。最初から神様の目の前で行われている競争なのです。もし本当にその人が一番にふさわしくないと神様が判断すれば、その人は今年もゴール直前で転倒していてもおかしくなかった。まがりなりにも1等賞になれたのは、その人が結果として一番福にふさわしかったからではなかろうか。一番福の返上は人間側の都合であって(消防署に1,000件も抗議電話が殺到すれば業務は麻痺してしまうわけで、おそらく一番福の男性が賞を返上した理由もそのあたりにあったのかもしれない)、神様はあずかり知らぬことでしょうね。
福男については以下のページがとても参考になる。
→遠い目をしていた、あの日の空。
« 2004年に読んだ本 | トップページ | 【日記】アメリカは神の国か »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 日記ページは引っ越します!(2013.07.31)
- 新刊「聖書ダメ人間事典」(2013.07.09)
- 映画瓦版メルマガ版のお知らせ(2013.07.06)
- 「新佃島・映画ジャーナル 1999-2003」発売(2013.07.03)
- 本日(7/1)午後4時より電子書籍無料キャンペーン(2013.07.01)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 【日記】福男のことなど:
» 福男、返上する必要はないだろう? [たろぐ]
福男、返上したらしいですね。 …でもアレは、競技じゃなくて”神事”ですからねぇ。 あらためて書くまでもないでしょうが、神社仏閣の門は女性器を形どったモノでありま... [続きを読む]
» 福男事件 別にいいんじゃないか [津軽衆]
Y!ニュース - 祭りと伝統行事 ニュース等でもかなり騒がれているが、別に妨害工作してもいいとおもう。 徹夜して並ばないとあの好位置に陣取れないのだから。 ... [続きを読む]
トラックバックありがとうございました、たろー。と申します。
…これからもどうぞよろしくお願い致します。
投稿: たろー。 | 2004.01.14 10:58
トラックバックありがとうございました。
あの1番の人も身分を証さなきゃ良かったのに。
有給休暇の身分で行ったことでも,
公務員の信用失墜行為とかで,上司にたたかれるからね。
投稿: 熊屋 | 2004.01.14 13:34
コメントやトラックバックをくださった方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。
投稿: 服部弘一郎 | 2004.01.14 23:00