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2005.05.19

言い訳は個人情報保護

 先日ある会社に問い合わせの電話をしたが、翌日になってまた不明な点が出たので再度同じ部署に問い合わせの電話をした。いろいろ話をしていてわかったのは、この会社では問い合わせの受け付けをする部署内部で一切の情報共有化が行われておらず、そのとき電話に出た人と、そこから先の担当者の間でしか情報がやりとりされていないことだった。小さな会社ではない。インターネットを使っている人なら誰もが知っている、すごく有名な会社である。「なんで部署内で情報を共有しないんですか?」と訪ねたら、「個人情報保護もありますし」との返答。これには驚いた。

 どうもこの会社では、顧客からの問い合わせ電話の内容を、「個人情報保護」の観点から、同じ部署内といえども他人には口外しないことになっているらしいのだが……。そんな馬鹿な! もちろんここで「個人情報保護」などと言っているのは、部署内での連絡が上手く機能していないことの言い訳にすぎない。問い合わせた情報から知り得た個人情報を社外に持ち出したり、社内でも問い合わせ案件とは無関係な部署に流して別の目的に使おうという話ではないのだ。その会社の対外的な交渉窓口として、それまでのやりとりの経緯を確認できる形になっているのかどうかという問題だ。

 社外からの問い合わせにどう対処するかは会社によって考え方が違うだろうから、「部署内で情報は共有されていないんですか?」と問われても「当社では現時点でそのような体制になっておりません」と答えればいいだけの話ではないか。なぜそこで「個人情報保護」などと言って、自分たちが顧客の権利を守るためにあえてそのような方法を選んでいるかのような言い訳をするんだろう。

 個人情報保護法ができて、どの企業も情報保護にことさら敏感になっているのかもしれない。個人情報保護に敏感になっているのは企業だけではない。個人や家庭向けのシュレッダーが売れているというから、一般個人もそれに敏感になっているのだろう。結果として今は、なんでもかんでも「個人情報保護」と言いさえすれば、それで言い訳になってしまうのかもしれない。

 でもねぇ……。あきらかに場違いなところで「個人情報保護」と言われると、こっちは「こいつは仕事をさぼっている」と思ってしまうんだよね。

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コメント

>今は、なんでもかんでも「個人情報保護」と言いさえすれば、それで言い訳になってしまうのかもしれない。

その通りでありますよ。
ここ4年ぐらいインターネットをめぐる法律にかなり深く関わってきましたが「法律が出来るほど人は考えなくなる」と痛感しております。

個人情報保護法については専門家(なのかなぁ?)の間では有名な話があります。
個人情報の取扱を外部の業者に委託した場合、委託元は委託先を管理する義務がある、とされています。

問題は、個人情報を受け取って委託するのは販売会社である場合が圧倒的に多いということです。
例えば、家電・カメラの量販店では携帯電話の販売をして個人情報を収集してそれをキャリアーに渡しているわけで、量販店各社はそれぞれのルールによってキャリアー各社に個人情報管理を指示しなければなりません。
そんなことはまるで現実的ではないし、誰も期待していないわけです。
この一点を見ても個人情報保護法は現実には守ることが出来ない法律、と言っても過言ではなくたとえ話に出てくる「名刺一枚の紛失でも届け出か」という話にも直結しているわけです。

ところが、これについて専門家に伺ったところ「法学の概念は常識を越えるものではない」ということで、単なる法律の整備不良が引き起こしてる問題だ、と理解しましたが、そうなると「現在の法律には抵触するが、コレでやる」という勇気ある判断必要になりますが、それを回避する社会になっているのですね。

これが、あらゆる方面で法律的な刑罰のインフレーションのようなことにも直結しているのでしょう。
さっきもテレビでやっていましたが、強姦が強盗よりも罪が軽いのは問題だ、というのです。
確かにそうかもしれないでが、刑罰といったものは全体のバランスを考えざるを得ないわけで、個々の事件について刑罰を見直していたら、どんどんインフレーションになるでしょう。

もうちょっと「考える社会」にするように努力する必要がありますね。

投稿者: 酔うぞ (2005/05/23 11:30:39)

個人情報保護に関して最近変だと思ったニュースは、歌手の平井賢がノートパソコンを盗まれた話です。パソコンには当然個人情報が入っていたはずですが、それについて言及した報道は、僕がテレビを見ている限りではゼロでした。

投稿者: 服部 (2005/05/23 13:16:45)

>あきらかに場違いなところで「個人情報保護」と言われると、
>こっちは「こいつは仕事をさぼっている」と思ってしまうんだ
>よね。

通りがかりの者ですが、そうとばかりは・・・。
個人情報そのものは(おそらくまともな会社なら)セキュアなDBに入っていますが、それにアクセスできる人間を増やすと漏洩リスクに即刻つながるので、普通は部署限定にして、対顧客窓口を一本化してしまいます。そして部署間で個人情報をやりとりしてしまうと、その場合多かれ少なかれセキュアなDBから抜き出してネットワークを通さなければならないので、いざ漏洩したら『杜撰な管理』と叩かれてしまうわけです。だからやらない。
自己弁護込みですが、決してイクスキューズだけではないんです。

文脈は違いますが、

>そうなると「現在の法律には抵触するが、コレでやる」という
>勇気ある判断必要になりますが、それを回避する社会になって
>いるのですね。

このコメント、そういうアクションを取った瞬間に、個人情報を預かっている立場としては何も担保するものがなくなってしまいます。

難しいところなんですが、決してIT屋も杓子定規に行動しているわけではないということを、ご理解いただければと。

しかしGoogleの対応はひどいですね(笑

投稿者: まさ (2005/06/09 21:36:49)

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