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2007.07.24
グラインドハウス
今日の試写は、タランティーノの新作『デス・プルーフ in グラインドハウス』と、ロバート・ロドリゲスの新作『プラネット・テラー in グラインドハウス』の2本立て。これはそもそも2本の映画を同時に上映するオムニバス作品として企画されたものなので、試写もこのように2本続けてみるのが正しいと思う。(ただし劇場公開は2本立てにならないのが残念。)『デス・プルーフ』と『プラネット・テラー』は別々の映画なのだが、世界観を共有しているらしい。同じ登場人物がふたつの映画に登場したりもしている。70年代のインディーズB級アクション映画のパスティーシュで、ところどころでフィルムが傷ついたり、退色したり、切れたり、欠落したり、編集がおかしかったり、上映用のリールが紛失したりしているのを、わざわざ再現している念の入りよう。ただし物語は何十年も前ではなく、紛れもなく今この時代を描いている。こうしたチグハグさもまた、狙いだろう。
個人的には『デス・プルーフ』の馬鹿馬鹿しさが好きだ。前半は物語にいろいろ凝って、俳優たちも意味深な小芝居をしているのだが、映画の後半になるとそんなこと無関係にアクションだけが突出するのが面白い。これは「映画を撮影しているうちに面倒くさくなってしまった」とか、「映画を撮っているうちに予算を使い切りそうになってしまった」という、製作管理がデタラメな映画現場の様子を再現しているのかもしれない。それをものすごく念入りに、緻密に再現してみせるのだからすごい。『プラネット・テラー』は『フロム・ダスク・ティル・ドーン』につながるゾンビ映画。これはこれで楽しい。あっけらかんとしたスプラッタ描写につい笑ってしまった。
『デス・プルーフ』のカート・ラッセルと『プラネット・テラー』のブルース・ウィリスという配役も泣ける。昔はこの手のB級映画に、往年の名優が脇役出演することがしばしばありました。映画業界全体が斜陽だったから、俳優も出演作を吟味する余裕なんてなかったんだよね。出演料も今よりずっと安かったから、ちょっと前の売れっ子スター俳優を、インディーズの製作者がつかまえることもできた。今はそんなこと、とてもできないだろうけどね。それができるのは、タランティーノだからこそでしょう。
10:21 午後 | 固定リンク
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