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2008.03.18

幻影師アイゼンハイム

The Illusionist [Original Motion Picture Soundtrack] 19世紀末のウィーンを舞台に、皇太子に婚約者を奪われた魔術師の復讐を描くファンタジックなドラマ。エドワード・ノートンが主人公の魔術師アイゼンハイムを演じているが、ちょっとした場面で見せるカードやボールのさばき具合は堂に入ったもので、役作りのためにかなり練習したことが察せられる。ヒロインを演じたのは『NEXT』にも出ていたジェシカ・ビール。今回の役はすごく良かったと思う。事件の真相を追う警部役のポール・ジアマッティも最高。憎まれ役の皇太子を演じたルーファス・シーウェルも適役。こういう映画って、キャスティングのバランスがいいと、物語の転がりがいいよなぁ……。時代色を巧みに演出する美術や撮影もいい。

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 19世紀末の奇術の世界を描いた映画としては『プレステージ』も面白かったけど、『プレステージ』が奇術の種明かしにまつわるあれこれを描いていたのに対して、『幻影師アイゼンハイム』はそこにはあまり突っ込んでいかない。不思議は不思議のままで残している。こうすることで、映画を見る観客は19世紀末の劇場で奇術に熱狂した観客と同じ気持ちを味わうことができる。

 死者の霊を呼び出すというアイゼンハイムの舞台は、18世紀から19世紀に流行したファンタスマゴリーという影絵芝居を連想させる。これは舞台の上に幾重にも半透明の布を垂らして、そこに幻灯で絵を映し出したり、大きな鏡やガラスを使って舞台の上に幽霊を出現させるというもの。ただし『幻影師アイゼンハイム』に登場する仕掛けは、そうしたものとはまったくレベルが違うものだ。

10:44 午後 | 固定リンク

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