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2008.03.19
ねこのひげ
互いに別々の家庭を持ちながら、たまたま出会って恋に落ち、それまでの家庭を捨てて一緒になった30代半ばのカップルが主人公。身につまされるいい映画だが、ビデオ撮りなので画質が悪い。白い服なんかすっ飛んじゃうもんな。あと芝居が大げさに思えるところも多くて、ドラマチックなシーンほど抑制的な芝居にした方がリアルだったかも。これは主演の渡辺真起子の個性によるところも大きいんだけどね。彼女は目鼻立ちがはっきりしているので、表情がどうしても大きく見える。それをクローズアップしたりすると、それがどうもクサク観じられてしまうこともあるんだな。
男と女が出会い、関係を深め、家族とのすったもんだがあり、一緒に暮らし、互いの離婚が成立し、さてどうするか……という話を、時系列をバラバラにして、ある場面は回想シーンとして挿入し、ある場面は説明的にシークエンスを挿入して、映画を観ているときは全体像が見えないけれど、映画を観終わったときには全てが解決しているという構成。これはなかなか良くできている。同じ会話や似たようなシーンの繰り返しを通して、登場人物たちの日常と、そこに生まれる感情の揺らぎを描いていくのは小津安二郎にも通じるね。プレスでドナルド・リチーが『これは原題の小津作品だ!』なんて言ってるけど、その意味するところはよくわからない。でも日常の似た場面を繰り返し描くという手法は、小津作品と同じだと思う。
10:35 午後 | 固定リンク
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