2014年9月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ

« 2010年5月16日 - 2010年5月22日 | トップページ | 2010年5月30日 - 2010年6月5日 »

2010.05.28

映画|樺太 1945年夏 氷雪の門

Hyousetsu 1945年8月のソ連参戦で樺太が蹂躙され、電話交換手として働く9人の若い女性たちが戦火の中で孤立し殉職した実話の映画化。1974年に当時としては破格の製作費5億円をかけて製作された大作だったが、東宝系で全国公開される直前にソ連当局からクレームが付いて公開が取りやめとなった。その後小さな配給会社を通して公開され、その後も各地で上映会などを通して細々と上映され続けていた映画のようだ。今回は残っていたプリントの1本をデジタル修復しているようだが、オリジナルのネガは行方不明のようで画面の色調やコントラストなどはよくない。新しいプリントではあるけれど、画面を観ていると気分は名画座状態なのが残念。しかし映画自体は迫力があって面白かったし、最後は感動してホロリとしてしまった。戦闘が激しくなる中で「こういう時こそ電話を守らなければ」と自ら望んで電話交換の仕事を続けた女性たち(少女たちと言ってもいいような年齢)が、最後の最後に「生きたい!」と叫ぶシーンには泣けてくる。なお同じ事件をドラマ化した「霧の火 樺太・真岡郵便局に散った九人の乙女たち」が2008年に作られているが、内容的には映画版の方が実話に近いそうだ。

公式サイト
■IMDb
映画瓦版

03:30 午後 | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック

2010.05.27

映画|朱鷺島 創作能「トキ」の誕生

Tokijima 東京23区ほどの広さしかない新潟県の佐渡島には、日本全体の3分の1ほどのかずにあたる30以上の能舞台があるのだという。佐渡島は能の島なのだ。その佐渡島で新しい能舞台のこけら落とし後援を依頼された観世流能楽師・津村禮次郎さんは、島民に愛されつつ一度絶滅してしまったトキをテーマに新しい創作能を作ることにする。この映画はその準備から上演までを記録したドキュメンタリー映画。要するに能を上演するまでのメイキング。しかし能は歌と演奏と所作(踊り)の組み合わせだから、要は純日本式のミュージカルみたいなもの。つまりこの映画は、メイド・イン・ジャパンの「バックステージ・ミュージカル」なのである。バックステージものにはずれなし。これも面白い。

公式サイト
■IMDb
映画瓦版

01:00 午後 | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック

2010.05.26

映画|ようこそ、アムステルダム国立美術館へ

Rijksmuseum オランダの首都アムステルダムにある国立美術館は、展示と収納のためのスペースが足りなくなったことから大規模な改修と増築を行うことになる。国際的なコンペを行って新しい設計も決まり、展示品を片付けて建物の取り壊しも始まった。ところがそこに、市民団体から横やりが入る。新しい設計ではこれまで市民のために開放されていた通り抜け可能な通路が狭くなり、オランダ人にとっての足である自転車の通行に支障が出るというのだ。市民達は新しい美術館の設計にノーを突きつけ、自分たちの提案する新しい設計プランを強引に美術館側に飲ませてしまう。設計はやり直しとなり、半壊の建物を残したまま工事は延期。その後も決まっているはずの設計に、何度も何度も思いもかけないところからの横やりや注文が次々に入る。設計を担当した建築家はすっかりやる気をなくしてふて腐れ、学芸員たちは新美術館への情熱を失い、調整役にあたる館長はすっかり憔悴してとうとう辞表を提出してしまう……。新時代への夢を乗せた壮大なプランが、寄ってたかって大勢が口出ししたあげく、壮大な失敗へと突進してゆく迫真のドキュメンタリー。美術館は2013年に再オープンするそうです。準備から15年。解体工事開始から10年。本当に終わるのか? 美術館が完成したら、ドキュメンタリーの続編を作るそうです。
(原題:Het nieuwe rijksmuseum)

■公式サイト
IMDb
映画瓦版

01:00 午後 | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック

2010.05.25

映画|仁寺洞(インサドン)スキャンダル 〜神の手を持つ男〜

Insadong キム・レウォン扮する凄腕の絵画修復人が、韓国美術マーケットの裏側にうごめく闇を暴く。ギャンブル中毒で美術品のブラックマーケットにも深く関わっていく主人公は単純な正義のヒーローではないし、かといって悪逆非道の限りを尽くすダークヒーローでも、愛すべき悪漢としてのピカレスクでもない複雑なキャラクター。しかしこの複雑なキャラクターが、映画を難しくしてしまっているようにも思う。話がかなり込み入っているので、キャラクターは単純明快にした方がよかったかもしれない。正直言って映画の筋立てが後半までさっぱりわからないところも多いのだが(日本と韓国を股にかけた美術品取引の話がからむのだが、韓国人俳優の喋る日本語の台詞も聞き取りにくい)、要するに何らかの事情で主人公が復讐か何かをたくらんでいるらしいということさえ飲み込めればあとは簡単。終盤のどんでん返しには驚いた。これってコンゲーム(芝居仕立ての大型詐欺)の映画だったのね。
(英題:Insadong Scandal)

公式サイト
IMDb
映画瓦版

05:00 午後 | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック

2010.05.24

映画|アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち

Maestros 1940年代から50年代のアルゼンチンタンゴ黄金時代のトップスターたちが、再び録音スタジオに集まって新録音、そして一夜限りのコンサートを行う。映画はいわばそのメイキングなのだが、次々集まってくる巨匠(マエストロ)たちの個性豊かなキャラクターと、披露される卓越された演奏と歌にメロメロになってしまう映画。タンゴ版『ブエナ☆ビスタ☆ソシアル☆クラブ』という言い方はまさにその通りなんだけど、キューバ音楽、タンゴ、フラメンコ、クレズマーなど、民族の伝統に根付いた音楽であっても一流の演奏になると、民族を越えて普遍的な芸術になってしまう。聞いていると血が騒ぐのだ。だからこそ、タンゴもかつては世界的な大ブームになったんだろうけどね。映画は演奏シーンが小間切れになってしまっているのが残念。これはぜひともCDを聞いてみたいと思ったのだが、「Cafe de los maestros」をアマゾンで検索すると今のところどれも在庫がない様子。
(原題:Café de los maestros)

公式サイト
IMDb
映画瓦版

03:30 午後 | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック

映画|ビューティフル アイランズ

Beautifulislands 地球温暖化による海面上昇で水没すると言われている南太平洋の小国ツバル。高潮で街の大半が冠水するようになった観光都市ヴェネチア。永久凍土が溶け出して嵐のたびごとに島が波に削り取られるアラスカのシシマレフ。3つの島で暮らす人々の暮らしを、美しい映像で淡々と描き出したドキュメンタリー映画。ツバルやヴェネチアについてはテレビのニュース番組などでも時々様子を見て知っていたが、ここまで丁寧に時間をかけて現地の様子を記録した映像を見るのは初めて。ツバルの住民たちは「国がなくなる」ということに対してあまり深刻な様子を見せないのだけれど、地球温暖化や海面上昇は全地球的なことなので、ツバルの住民だけがじたばたしたところでしょうがない。「きっとなんとかなるだろう」と信じて日々の暮らしをするしかないんだろうね。それが生活者のリアリズム。世界が滅ぶとしても、人は生き続けなければならない。世界が滅ぶのを目の当たりにしても、人々の暮らしは淡々とそれまで通りに進む。

公式サイト
IMDb
映画瓦版

01:00 午後 | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック