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2010.07.16

映画|ゴスロリ処刑人

Gothloli 謎の組織によって目の前で母を殺されたヒロインが、黒ずくめのゴスロリファッションで復讐するというアクション映画。映画のタイトルにインパクトがあり、ゴスロリファッションの美少女処刑人というアイデアも面白い。これで映画の中身が平均レベルなら、タイトルとアイデアの逃げ切り勝利は確実だっただろう。しかし残念なことに、この映画は中身がショボショボのヘナヘナ。映画が途中からオカルト系統に走ってしまうのはともかく(こうでもしないと美少女ゴスロリ戦士がなぜかくも強いのかという理屈に困るし)、脚本は細部がスカスカだし、演出もヘロヘロで観ていて苦笑するようなレベルだった。徹底的にバカをやって観客の脳髄が麻痺するような大暴走をやってしまうならともかく、この映画はそこまでバカになりきれないまま、へんにスタイリッシュにしたり、叙情的に見せたがったりするスケベ心がある。これが作り手の欲なのか、あるいは羞恥心なのかは不明だが、映画を観ながら「もっとガンガン行け!」と演出の生温さに歯がゆさを感じてしまった。タイトルとアイデアはいいので、同じキャストで物語をリセットして再映画化してもいいと思う。『ゴスロリ処刑人2』とかにするとこのオリジナルの続編みたいになっちゃうので、サブタイトルを付けて区別すればいい。例えば『ゴスロリ処刑人/愛と復讐の堕天使』とか、そんな感じ。ハリウッドもアメコミ原作映画で、何度も何度も物語をリセットしているもんね。

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映画|スプリング・フィーバー

Springfever 前作『天安門 恋人たち』の上映を巡って当局と対立し、中国国内での映画製作と上映を禁じられてしまったロウ・イエ監督の新作。いまだ製作上映禁止処分が解けていない中で、家庭用ビデオを使ってゲリラ的に撮影してしまったらしい。撮影や編集に必要な機材が一部の専門家に独占されていた時代と違って、今は映画を作るという意思を持つ人さえいれば、その映画を作るという意思を誰も押しとどめることができないのだなぁ……と思ったりする。これは先日観た『ペルシャ猫を誰も知らない』でも感じたこと。こういう環境になると、誰でも自由に何でも表現できる社会より、むしろ抑圧された社会環境の中から優れた映画作家が登場してくるのかもしれない。なにしろ映画を作ることで、その社会から排除排斥されてしまう覚悟で映画を作るのだ。「なんとなく」では映画が作れない。なぜ今その映画を作るのか、なぜその映画でなければならないのかという強靱な意志の力を持った映画の前に、小手先のテクニックで作られた娯楽映画なんて吹き飛ばされてしまう。
(原題:Spring Fever)

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2010.07.15

映画|トイ・ストーリー3(日本語吹替/3D版)

Toystory3 第1作目をリアルタイムで観ている身からすれば、もはや隔世の感がある画面のリアリティ。しかしそうした技術発展にも関わらず、映画に一貫した物語が存在するのはキャラクターのゆえだろう。キャラクターは年を取らない。この映画では、それ自体が物語のテーマになっている。かつてはアニメやマンガに夢中だった子供たちも、やがて年を取り、そうした子供向けのオモチャを卒業していく。でもそうした子供たちから、次の子供たちにキャラクターは受け継がれていく。ウッディやバズの物語はとりあえずこれで一段落だが、彼らの物語はこれからさき何十年たっても、世界中の子供たちを、大人たちを魅了し続けて行くに違いない。映画のラストは一応のハッピーエンド。しかしオモチャを受け継いだ子供が大人になったとき、そのオモチャがまた次の世代に受け継がれるかどうかはわからない。オモチャはいつかゴミになる。もし『トイ・ストーリー』の続編が作られるとすれば、長い年月の間にぼろぼろになり、ゴミとして捨てられてしまう「オモチャの死」を描いてほしい。
(原題:Toy Story 3)

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2010.07.14

映画|必死剣鳥刺し

Torisashi 松竹で山田洋次監督が映画化した『隠し剣鬼の爪』『武士の一分』などと同じ、藤沢周平の「隠し剣」シリーズの映画化。しかし映画会社が東映になり、監督が平山秀幸になり、主演が豊川悦司になると、そこには一分の甘さもない冷酷非情な「残酷時代劇」の世界が展開する。互いに藩政の腐敗に憤り、藩の風紀をたださんとして、巨大な権力によって圧殺されていく高潔な武士たちの無残な最後。最後は互いに剣で切り結ぶふたりの男が、同じ思いを抱きながらその思いがすれ違い、結局は刀と刀で命の取り合いをするところに追い込まれていくという悲劇。トヨエツもいいのだが、剣豪を演じた吉川晃司がじつにいい。登場してきていきなり藩主を諌めるあたりは、すごい迫力なのだ。池脇千鶴もよかった。登場人物たちの所作などがじつに美しく、時代劇らしい時代劇として見応えのある作品。映画館は年配の客で6〜7割埋まっていたのではないだろうか。少なくとも前日に観た『踊る大捜査線3』より、ずっと混んでいた。

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2010.07.13

映画|踊る大捜査線 THE MOVIE 3/ヤツらを解放せよ!

Odoru3 この映画の1作目は面白かった。2作目もまあ面白かった。でも今回の3作目はダメだと思う。作り手自身が、もうこのシリーズに飽き飽きしている様子が、映画のこちら側まで伝わってきてしまう。スクリーンの上で演じられているのは、これまでさんざん繰り返されてきた『踊る大捜査線』シリーズの模倣やパロディでしかない。オリジナルのキャストが揃いも揃って、贅沢な「踊る大捜査線ゴッコ」をしているのだ。続編映画は同窓会映画だから、揃えられるだけのメンバーは全員揃えてしまう。今回の映画では、引退してその後亡くなった(という設定らしい)和久さんまで、残された手帳という形で、あるいは青島刑事の心の中で響く思い出の声として出演している。これまでに青島が逮捕した犯人たちも、大勢再出演している。同窓会映画としてはよくできているが、しかしそれだけだ。僕はもうこのシリーズの続きを期待しない。青島刑事たちの今後を描くのなら、数年後などと言わずに、例えば20年後の青島刑事を描いてほしい。引退を間近に控えた青島刑事が、後輩の若い刑事たちに何を伝えようとするのかが見てみたい。その頃も相変わらずつかず離れず維持を張り合っている、青島とすみれの関係を見てみたい。

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映画|ルイーサ

Luisa 数十年にわたって判で捺したように決まりきった生活を続けているルイーサは、ある日突然、飼いネコが死に、勤め先を首になって途方に暮れてしまう。このままでは一文無しで、ネコの葬式も出せない。彼女は地下鉄で見かけた物乞いたちの姿を見て、見よう見まねで自分も物乞いを始めるのだが……。堅実な生活を守っていたヒロインが、いきなり物乞い生活に転落するというギャップがまず面白いし、ヒロインも含めた登場人物たちひとりひとりのキャラクターが、生き生きとした人間的魅力に溢れる人物として描き分けられているのがいい。最初はとっつきにくい印象のヒロインだが、映画の中盤以降は観客の多くが彼女のことを大好きになるだろう。
(原題:Luisa)

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2010.07.12

映画|ヘヴンズストーリー

Hevens_story 上映時間4時間38分(途中休憩10分が加わる)という大作映画。瀬々敬久監督の新作だが、こういう長い映画が成立し得るのは、園子温の『愛のむきだし』(これは4時間弱)が一定の成功を納めたからかなぁ……などと思ったりもする。実在の事件を連想させる複数の殺人事件をからめつつ、愛と憎しみの葛藤がもつれ合い絡み合いながら展開していくのだが、映画自体はわりと淡々とした雰囲気で、ドラマチックな感動や感情を突き動かされるようなシーンはあまりなかった。しかしほぼ5時間にわたって試写室缶詰状態でもそれが苦痛になることはないし、物語の先を観たいという気にはさせてくれる。映画を観終えた後は達成感もあるし、これはこれで、こういう映画もありかなぁと思う。キャスティングが結構豪華で、中堅どころの俳優がずらりと顔を揃える。村上淳は苦み走ったいい感じのオヤジになってきた。片岡礼子は久しぶりに観たけど、今でもいい女だなぁ。忍成修吾がいい具合に年を取っているのも注目。寉岡萌希は誰かに似てると思ったら、ナタリー・ポートマンですね。異色のキャストとしては、歌手の山﨑ハコがかなり重要な役で登場。演技力云々ではなく、存在感だけでこの役を引き立たせている。

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