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2011.09.02

映画|MADE IN JAPAN—こらッ!—

Madeinjapan 高橋伴明監督が、京都造形芸術大学映画学科の学生と一緒に作ったホームドラマ。おばあちゃんが死んだことで、夫婦と娘ひとりの3人家族が崩壊して行く。僕はこのプロットからすぐに石井聰亙の『逆噴射家族』を思い出したが、あれは親子で暮らしている家庭におじいさんがやってくることで、家族間の軋轢が高まり家族崩壊する話だった。本作はそれとは逆に、おばあさんが抜けることで家族が崩壊する。家族や家庭という「幻想」を持っていた世代はこの映画の両親と祖母世代までで、そこではまがりなりにも「親子」を軸とした家族が成り立っている。ところがこの祖母が抜けてしまうと、両親は「夫婦」という単位で家族を維持できないし、子供との間に「親子」としての確固たるつながりも持てない。結果として家族はバラバラに崩壊して行く。映画にはもうひとつの崩壊する家族が登場するので、それについても少し考える必要はありそう。

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映画|アクシデント

Accident 偶然の事故を装ってターゲットを抹殺するプロの殺し屋集団。しかし完璧に仕上げたはずの現場で、ひとつの「事故」が起きてメンバーのひとりが死んだ。これは本当に偶然の「事故」なのか? グループのリーダー宅は、彼の留守中に何者かに荒らされていた。彼は自分たちを狙う何者かの正体をさぐるべく、事故が起きた最後の仕事を洗い直す。そして彼は、それまで気づかなかったある事実を知るのだった……。ジョニー・トーが製作、ソイ・チェンが監督したサスペンス・スリラー映画。プロの犯罪集団が疑心暗鬼から崩壊して行くという定番パターンだが、その疑心暗鬼がグループ内にではなく、外部に向かっているのが新しい。主演のルイス・クーは、心の内側が読めない慎重なキャラクターを好演。ジョニー・トーの『MAD探偵 7人の容疑者』に少し似ているかも。いや、話はぜんぜん似てないんだけど、根っこにあるアイデアが似てると思う。

(原題:意外 ACCIDENT)

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映画|新少林寺 SHAOLIN

Shaolin 中国・香港映画史上初めて、本物の嵩山少林寺が協力して作られた少林寺映画。少林寺はロケ撮影への全面協力を快諾したが、現在は少林寺が世界各地からの観光客を集める中国有数の観光地になっており、1928年の大火で消失した伽藍がここ数十年で続々再建されていることもあって、建物には数百年の風雪に耐えた雰囲気がない。そんなわけで映画では2億円以上かけて実物大のオープンセットを作り、そこで思う存分撮影している。このセットがじつに立派。エンドロールに登場するのもセットだというのだが、まるで本物の古寺だ。美術監督は『孔子の教え』と同じイー・チュンマン。この大がかりなセットは、映画の最後に木っ端微塵に吹き飛ばされる。降り注ぐ砲弾の中で続くアクションシーンはやや大味だが(監督は『ジェネックスコップ』のベニー・チャン)、もちろん水準以上の大迫力。アンディ・ラウ、ニコラス・ツェー、ジャッキー・チェンと出演者も豪華。ドラマ部分にも厚みがあって、セットやアクションに負けていない。

(原題:新少林寺 SHAOLIN)

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2011.09.01

映画|孔子の教え

Koshinooshie 古代中国の思想家・孔子の生涯を、チョウ・ユンファ主演で描く伝記映画。ユンファ主演なら孔子がいきなりカンフー技で政敵や刺客を血祭りに上げたり、ワイヤーアクションで空を飛んだりするのかといらぬ期待をしてしまったが、そんなことは一切なく、内容はいたってオーソドックスな伝記映画になっている。魯の有力政治家として頭角を現すが、権力闘争に敗れて国を追われることになる孔子。彼が10数年の諸国放浪に疲れ果て、再び魯に帰国するまでを描く。「西の聖書、東の論語」などと言われ、イエス・キリストと同じぐらい立派だと称される孔子だが、これまできちんとした伝記映画は作られたことがないとのこと。映画の中に描かれている歴史的な事実は必ずしも史実に沿っているわけではないようだが、挫折の多い孔子の生涯をドラマチックに描いている。一番弟子の顔回や長年の弟子だった子路を相次いで失う場面は、観ているとちょっと涙が出る。しかしこの涙には、半分ぐらい中島敦の「弟子」が混じっているような気がするけれど……。

(原題:孔子 Confucius)

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2011.08.31

映画|カウボーイ&エイリアン

Cowboyandarien スピルバーグ製作のSFウェスタン。先日同じ試写室で観た『ランゴ』も西部劇だったけれど、こちらの方がずっと西部劇としての濃度が高い。典型的なグッド・バッドマンものだ。流れ者の名無しのガンマン。有力者に牛耳られた西部の町。荒くれ者の牧師。カウボーイ。酒場での乱闘。黄金のハートを持つ娼婦とのロマンス。列車強盗をたくらむアウトローたち。ダイナマイトの導火線に葉巻で着火。インディアンの襲撃。秩序を取り戻した町から、名無しのガンマンはいずこともなく立ち去って行くのであった……。西部劇のルーティンを巧みに取り入れつつ、そこに異星人の襲来というSF要素が同居している不思議さ。これは面白かった。

(原題:Cowboys & Aliens)

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映画|サルトルとボーヴォワール 哲学と愛

Tetsugakutoai 実存主義哲学者であり戦後最大の知の巨人と言われるサルトルと、「第二の性」でフェミニズムの理論的土台を作り上げたボーヴォワール。彼らは学生時代に知り合って事実上の夫婦関係になるが、正式に結婚することも、子供を作ることもなく、互いに自立し尊敬し合う関係を保ち続けた理想のカップルだったとされている。この映画はそんな「理想のカップル」の裏にあったドロドロとした愛憎関係を、ボーヴォワールの視点から描いている。この映画を観ると、サルトルとボーヴォワールの関係が、1970年代に提唱された「オープンマリッジ」を先取りするものだったことがわかる。互いに束縛も拘束もされることなく、パートナーとの関係を尊重しながらそれ以外の自由恋愛を楽しむという形だ。時代は1920年代末から30年代。同時代に似たような関係を維持していたカップルには、クルト・ヴァイルとロッテ・レーニャがいる。ひとつの時代性なんだろうなぁ……。

(原題:Les amants du Flore)

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