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2012.08.30

映画|アイアン・スカイ

Ironsky 第二次大戦後にナチスの残党が南米に第4帝国を作っているとか、南極に秘密基地があってUFOを飛ばしているとか、過去にいろいろな話が語られてきましたが、これは月の裏側にナチス残党の秘密基地があり、そこからUFOを飛ばして地球に攻めてくるという荒唐無稽なバカ映画。UFOの母船になるのが巨大な飛行船型の宇宙船だったりすると、そうか、葉巻型宇宙船というのは飛行船のことだったのか……と思ったりする。『チャップリンの独裁者』の10分間の短縮版を作り、総統のヒトラーを誉め称える映画だと説明するくだりには笑わせられた。馬鹿な映画なんだけど、スペクタクルシーンなんかは結構派手にきちんと作ってるんだよなぁ。

(原題:Iron Sky)

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映画|高地戦

Kochisen 朝鮮戦争末期の1953年。休戦協議が長期間膠着する中で、両軍が対峙する最前線では、小さな高地を奪っては奪え返す血みどろの激戦が繰り返されていた。戦力は拮抗し、将棋の千日手のように毎日繰り返される陣取り合戦。プレス資料に「朝鮮戦争の“ハンバーバー・ヒル”」と書いてあるのだが、今の若い人には『ハンバーガー・ヒル』なんてわからんだろうになぁ……。1987年の映画だから今から25年前の映画なんだなぁ……。『ハンバーガー・ヒル』はずいぶん昔に映画館で観たきりだが、鬱蒼としたジャングルが戦闘でずたずたにひき裂かれ、最後は丸裸になってしまうのがすごいと思った。ジャングルひとつを丸裸にしてしまうほどの壮絶な物理的暴力の前に、生身の人間たちが放り込まれているという不条理。それに比べると『高地戦』は丸裸になってしまった山に主人公がやってくるので、そうした間接的な暴力描写は薄い。韓国軍視点で物語を綴るだけでなく、北朝鮮側の視点も少し入っているので、どうしてもドラマがウェットになっているような気もする。金大中以降の南北融和ムードの中では、北朝鮮を顔の見えない純粋な敵としては描けないということかもしれない。

(原題:고지전 THE FRONT LINE)

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映画|バイオハザードVリトリビューション IN 3D

Baiohazado5 ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のSFホラー・アクション映画だが、1作目の公開が2002年なので、今回の5作目で10年目となる。次回作が完結編になるようだが、今回は単純明快な脱出アクションで楽しめる。主人公のアリスがアンブレラ社の巨大施設に閉じ込められ、そこから脱出するためにいくつかのシミュレーション用ステージをクリアしながら外部に向かうというストーリー。筋立ては単純だが、過去のシリーズに出てきた人物たちがゲスト的に次々登場するなど、これまでのシリーズを観ていた人にとっても楽しめる内容になっているはず。ただし劇場公開に合わせてリアルタイムで映画を観ている立場だと、1作目のキャラクターなんてもう忘れていたりもする。これは公開時期に関わらずDVDなどで映画を観ている、現代の観客層があればこそ成り立つシリーズなのだと思う。

(原題:Resident Evil: Retribution)

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2012.08.28

映画|鍵泥棒のメソッド

Kagidorobo 記憶喪失になったプロの殺し屋と売れない役者が入れ替わるというコメディ映画で、主演の香川照之と堺雅人が相変わらず達者な芝居を見せる。しかし僕が一番感心したのは広末涼子だ。雑誌編集長という役なのだが、殺し屋よりも役者よりも浮き世離れしている。この映画、殺し屋や売れない役者は別の俳優が演じても成り立つかもしれない。でも広末涼子が演じた役は、彼女以外が演じるとまったく別種のものになってしまっただろう。この映画の中心軸となり、この映画のムードを作り上げている立役者は広末涼子なのだ。もっといろいろな映画やドラマに出て演技者として活躍すべきだと思うけど、CMタレントみたいな仕事が多いのが残念。役者としての欲がないのか、事務所の方針なのか、一体何なんでしょうね……。

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2012.08.10

映画|バレエに生きる 〜パリ・オペラ座のふたり〜

Ballets フランスのバレエダンサー、ギレーヌ・テスマーと、振付師ピエール・ラコットの夫婦が歩んだバレエ人生を、本人たちのインタビューや貴重な映像で綴るドキュメンタリー映画。ふたりが関わったさまざまな作品からハイライトシーンを抜粋して次々見せてくれる。ただし画質が悪くてがっかりすることが多い。最初は画像の元素材が悪いのかと思ったが、インタビュー映像などでも画質が悪いから元素材の問題ではない。では上映環境の問題かというと、シーンによっては画質が乱れず観られるのだからおそらくそれも違うだろう。映画フィルムやビデオなど複数の映像素材を編集用に変換する際、画像が著しく乱れてしまったのかもしれない。ノイジーでジャギーな映像に、どのバレエの名場面もちょっと残念なものになってしまった。ひょっとすると劇場上映時には、もう少しきれいな映像のデータに差し替えられるかもしれない。

(原題:Une vie de ballets)

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2012.08.09

映画|最強のふたり

Saikyo2 実話をもとにしたヒューマンドラマ。頸椎損傷の事故で首から下が麻痺した大富豪と、その介護人になった男の交流を描く。実話をものすごく脚色していることは一目瞭然だが、そんなことはどうでもいい。映画の中では対照的な人物をぶつけることで面白いドラマを生み出す定番の手法が何度も使われているが、この映画もそうした手を使っているに過ぎない。だから映画では、介護人の青年をあえて黒人にしている。その方が対比が引き立つからだ。これを「事実の歪曲」だなどとは誰も言わない。映画はしょせんフィクションだからだ。しかしそのフィクションの中に、人間の真実がある。大富豪のフィリップは富と名声のすべてを手に入れながら、心が死んでいる男だ。彼の生活は日々を死なないように過ごすこと。しかし介護人のドリスが現れて、フィリップの生活は一変する。毎日の暮らしが、再び生き生きと輝き始める。そしてドリスの生活も、フィリップとの交流の中で変化してゆく。これは人間と人間が出会うことで生まれる、素敵な化学反応の物語なのだ。

(原題:Intouchables)

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映画|くろねこルーシー

Kuroneko 山本耕史と京野ことみ主演で制作放送された連続ドラマ「くろねこルーシー」の劇場映画版だが、映画はドラマ版にも登場する主人公の父親を主人公にしたプリクエル(前日譚)。映画の冒頭とラストシーンに山本耕史と京野ことみが登場してドラマ版との連続性を作っているのだが、映画でいきなりこれを観た僕には意味がわからず、どこから回想シーンになったのかがよくわからなかった。ドラマ版を見ていれば塚地武雅が登場した時点で「父親の話だ!」とすぐ合点できるのだろうが、僕は山本耕史がなぜいきなり塚地になってしまったのか首をかしげながら、映画の中盤以降まで過ごしてしまった。そういう意味では、この映画は1本の独立した作品として少々問題ありだ。映画の舞台は昭和末期らしいが(劇中にガンプラが出てくる)、これといった風俗描写もないので何年頃なのかは不明。もっともこの映画を観ていて一番の謎は、塚地武雅のようなどんくさそうな男が、なぜ安めぐみのような美女と結婚できたのかなのだが……。

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映画|のぼうの城

Nobou 和田竜の同名小説を映画化した歴史時代劇だが、原作者自らが脚本を担当している。もっとも「のぼうの城」という小説は、和田竜が城戸賞を受賞した映画用のシナリオ「忍ぶの城」をノベライズしたもの。今回の映画も「のぼうの城」の脚色映画化ということではなく、城戸賞受賞シナリオ「忍ぶの城」の映画化なのだろう。上映時間2時間半。映画のあちこちに黒澤映画の引用やオマージュが観られるのが、いささかウザイような気がしないでもない。例えば打楽器を打ち鳴らすオープニングタイトルの音楽や、村人たちが楽しげに歌う歌詞の内容意味不明の田植え歌などは、まるっきり『七人の侍』だろうな。勝ち気なお姫さまは『隠し砦の三悪人』だろうけれど、この役は榮倉奈々じゃないような気がするんだけど。映像的にはすごいのだが、水攻めのシーンは3.11の津波を思い出してちょっと嫌な感じがした。実際の水攻めの場合、水は徐々に水位を増していくものだと思うしね。

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2012.08.08

映画|トータル・リコール

Totalrecall フィリップ・K・ディックの短編小説「追憶売ります」の再映画化ではなく、1990年にアーノルド・シュワルツェネッガー主演で最初に映画化された作品のリメイクだ。僕は原作を最初の映画が作られる前に読んでいるが、映画版はそれをかなり拡張してまったく別のものに仕立て上げている。今回の映画はその「まったく別のもの」から出発しているので、原作からはより遠ざかっている次第。ただしコロニーのビジュアルデザインは『ブレードランナー』の匂いがぷんぷんするし、普通の男が強烈な個性の女に振り回されるという話自体はディックの世界だろう。これは最初の映画化でも同じだが、何しろ主演がシュワルツェネッガーでは相手がシャロン・ストーンでもびくともしない。今回は主演がコリン・ファレルというのが良かった。あと良かったのはヒロインのキャスティング。僕は前作で夢の中の美女を演じたレイチェル・ティコティンがぜんぜん美女には思えず、「こんなことなら騙されたままシャロン・ストーンと夫婦をやってたほうがいいんじゃないの?」と思ったぐらいだ。今回は偽の妻を演じるのがケイト・ベッキンセールで、夢の中の美女を演じるのがジェシカ・ビール。これならOK。

(原題:Total Recall)

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2012.08.06

映画|カルロス(1部・2部)

Carlos 世界最凶の国際テロリストとして悪名高い「カルロス」ことイリイッチ・ラミレス・サンチェスのテロ人生を、オリヴィエ・アサイヤス監督が事実に沿って映画化した5時間半の大作。もともとTVのミニシリーズとして制作された作品で、全部で3つのパートに分かれている。ただし今回は試写の時間の都合があって、僕は第3部を観ないで試写室から出てきてしまった。試写状には18時40分で終映となっていたのに、途中で2回休憩を入れて終映が19時になっていたからだ。それならそうと、最初から試写状にそう書いておいてくれればいいのに……。まあ試写を回し始めてから、いろいろと不都合が出てきたのかもしれないけどね。松竹の試写室はトイレが遠いので、短い休憩時間だと戻ってこれなくなっちゃうんだよな。映画はエドガー・ラミレスが熱演していて、世界を股にかけるダークヒーローを快活に演じている。第1部でカルロスが売り出し、第2部で頂点を極め、第3部で転落していくわけだが、この第3部を観られなかったのが残念。

(原題:Carlos)

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2012.08.05

映画|仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!/特命戦隊ゴーバスターズ THE MOVIE 東京エネタワーを守れ!

Foze_gobasuta 「特命戦隊ゴーバスターズ」と「仮面ライダーフォーゼ」の2本立て上映。「ゴーバスターズ」は東京エネタワーこと東京タワーが舞台のアクションで、東京タワー以外にも東京ゲートブリッジや勝どき橋など、東京の実景映像があちこちに盛り込まれていて楽しい。東京タワーでは高度差を生かしたアクションや、展望台でのアクションなど、東京タワーに行ったことがある人なら馴染みの場所がいくつも出てくる。一方「仮面ライダーフォーゼ」は次期ライダーの「仮面ライダーウィザード」が助っ人に駆けつけるお馴染みの展開に、これまでに番組に出演した多くのキャラクターがからんでくるという、1年間のテレビ番組の集大成的な内容。最終的に登場する宇宙ステーションXVII(エックスブイツー)は、ローマ数字だと17になる。これ「大鉄人17(ワンセブン)」なんですね。敵のロボットコンビは「宇宙鉄人キョーダイン」だとのこと。でも僕はキョーダインはあまり強い印象がないんだよなぁ。

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2012.08.02

映画|るろうに剣心

Rurouni 人気漫画を実写映画化すると必ず賛否両論になるわけで、中には肯定的な意見が出ようもない『デビルマン』のような悲惨なことになることもあるわけだが、この『るろうに剣心』は結構イケテルのではないだろうか。もちろん否定的な意見もあろうが、僕はこの映画はOK。主演の佐藤健と武井咲は結構原作やアニメ版のムードを出してると思う。チャンバラが荒唐無稽になることを心配したわけだが、それもまあ許容範囲内。監督の大友啓史は「龍馬伝」でリアリズム演出をやっていた人なので、この映画でも原則的にチャンバラはリアリズムの範囲でやっているようだ。とは言えリアリズム一辺倒でもない。アクション監督の谷垣健治は香港映画の世界で養った「映画のウソ」をしっかりと作品に持ち込んでいて、これがきちんと形になっている。左之助が斬馬刀を振り回しても、それがウソっぽく見えないのは立派なもんだ。原作が良かったのだろうが映画でもしっかりキャラ立ちしているし、原作はまだまだあるので、続編を期待したいところだ。

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映画|ハイザイ 〜神さまの言うとおり〜

Haizai 2010年に沖縄の北谷町にオープンした複合商業施設、デポアイランドを舞台にしたドタバタコメディ映画。東京から観光旅行にやってきた代理店勤務のチャラ男と売れないグラビアアイドル。評判のユタに間違われて若いやくざに拉致されたアラサーの看護婦。コックリさんで余命10年と予言されてしまった女子高生と友人。彼らがデポアイランドの中で行ったり来たりしながら日常から半歩だけ非日常に踏み出してゆく。遊園地やショッピングモールを使って映画を撮るというアイデアはこれまでにもあったが、これはそれに比べると撮影場所がかなり限定されているように感じる。外観から想像できる施設の規模の割には、同じ場所ばかりが何度も何度も出てくるのがわかる。空間的な広がりはあまり感じられないが、会話のテンポやノリがなかなか面白くて、コントや漫才がずっと続いているような感じだ。何カ所かでついクスクス笑ってしまった。施設とまるで関係がない「カモ〜〜ン」とか、そういう場面だったりもするけど。

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2012.08.01

映画|桐島、部活やめるってよ

Kirishima この映画を観ると「高校生の生活ってこんな感じなんだろうなぁ」というリアリティを感じると同時に、このどうしようもない閉塞感と息苦しさにウンザリしてしまう。金魚鉢のような小さな世界は、微妙なバランスの上に成り立っている。そこにちょっとした変化が起きると、酸欠になった金魚のように高校生たちは水面に顔を出してパクパクと苦しそうにあえぐのだ。この映画はそのパクパク状態を延々描いているようなもので、観ているだけでこちらまで息が詰まりそうになる。金魚鉢を飛び出せばまた別の世界があるのになぁ。同じシーンを違う視点から何度も何度も繰り返すシナリオの構成も、出口のない高校生の日常生活を巧みに表現しているように思うのだが、その出口なし状態がまた嫌になってしまう。よくできた映画だが、個人的にはまったく好きになれない映画。ついでに言うなら、映画部の生徒が8ミリにこだわるのも現実的じゃない。生徒の撮る映画のシナリオにいちいち口を突っ込む教師が、コスト的に割の合わない8ミリ撮影をなぜ許可しているのは不可解だ。

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映画|コンフィデンスマン ある詐欺師の男

Confidence 長い刑務所暮らしを終えて出所した男が、血なまぐさい世界から足を洗って堅気になろうと決意する。しかしかつての彼の腕前を知っている悪党たちは、彼を放っておかない。愛する者がみすみす悪党たちの手で破滅するのを見るに忍びず、男は再び以前歩いた修羅街道を歩んでいくのであった……という東映やくざ映画みたいな映画。しかしこの映画の主人公は暴力犯ではなく優秀な詐欺師。もっとも映画の中でこの男が詐欺師である必然性があるのかというと、それはイマイチよくわからない。詐欺話でなく、殺し屋でも、マフィア組織の幹部でも、たぶん何でもこの話は成り立ってしまうのだと思う。主人公の詐欺師という経歴が物語の中核に心棒として通っているのではなく、単なる味付けに終わっている映画なのだ。

(原題:The Samaritan)

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