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2012.01.13

映画|TSY タイムスリップヤンキー

Tsy お笑いコンビ、ピースの綾部祐二(背が低くてイケメンの方)が、タイムスリップして高校時代の自分の両親に会うというSF青春映画。要するに日本版『バック・トゥ・ザ・フューチャー』なのだが、主人公が喧嘩ばかりしている不良高校生なので、タイムスリップした先でも昔の高校生と喧嘩をしている。綾部祐二が不良高校生という映画は『喧嘩番長 劇場版〜全国制覇』があり、その前には『ドロップ』もあった。この人、映画では年齢不詳でいつもこんなことばかりやっている。実年齢は30歳代半ばだが、映画では年齢が半分になって17歳という役どころ。いいのかこれで。いいのだこれで。これぞ映画だ。どうせなら宇梶剛士や木下ほうかにも、そのまま17歳の高校生をやってもらえばよかったのに。なお主人公がタイムスリップする先は昭和57年(1982年)のバレンタインデーで、その時主人公の両親は17歳だったのだから1964年か65年生まれということか。僕より1つか2つ年上という設定なのだが、時代的にはどうだったったかなぁ……。

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映画|ジャックとジル

Jackandjill 感謝祭の休暇を祝うため、兄ジャックの家にやって来た妹のジル。しかしジルの正直で天真爛漫な人柄は、周囲に大混乱を巻き起こしていく。CMプランナーのジャックは仕事ために、名優アル・パチーノに出演交渉をしなければならない羽目に。ところがなぜかパチーノが、出会ったばかりのジルに一目惚れしてしまうのだった……。アダム・サンドラーが一人二役で双子の兄妹を演じるコメディ映画。アル・パチーノの他にも、ジョニー・デップやジョン・マッケンローなどが当人役でゲスト出演している。騒々しくて下品な映画だが、僕はこういうのも嫌いじゃない。最初はよくできた「一人二役」でしかなかったジャックとジルが、徐々に独立したふたりの人間に見えてくるのがミソ。最後の方はもう「二役」などということを忘れて映画に見入ってしまった。ジャックとジルはユダヤ人で、養子の子供がインド人で、庭師がメキシコ人でと、アメリカの雑多な人種事情を反映した設定になっている。

(原題:Jack and Jill)

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2012.01.12

映画|Coming Out Story カミング アウト ストーリー

Comingoutstory 年末にサンプルDVDを受け取っていたにも関わらず、観る時間が取れないままずるずると日がたってしまい、年明けにはもう劇場での映画公開がはじまってしまいました。どうもスイマセン。映画はトランスジェンダーの不具合を解消するため男性から女性への性適合手術を受けた京都の高校教員・土肥いつきの話から始まるのだが、これは彼女の物語ではない。取材中のスタッフが突然、自らもトランスジェンダーであることを自覚してしまったことから、話は二系統に分かれて複雑なものになっていく。男性である体に違和感を持ちながら、ついに女性へと変身してしまった高校教員と、男性である体に本当は違和感を持っていたことをはっきりと自覚し、本当の自分らしさを求めて悩み迷う青年の姿。それは「男性から女性へ」という点ではひとつのキャラクターの現在と過去、あるいは現在と未来の姿のように見えるが、じつはぜんぜん別々の「わたし」と「あなた」という個人の物語なのだ。他人の生き方は自分の生きる道を探す上での励ましにはなる。でも参考にはならない。自分の道は自分で探し求めるしかない。カミングアウトは自分自身と向き合うプロセスでもある。

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2012.01.10

映画|グッド・ドクター【禁断のカルテ】

Good_doctor オーランド・ブルーム主演の医療サスペンス。孤独な研修医が入院してきた女子高生患者に好意を持ち、彼女を独占するために病気を再発させて入院させ、さらに入院を長引かせようとする。物語の中には強引なところや苦しいところがあるのだが、仕事を通じて充実感や自己肯定感を持てない主人公の気持ちには何かしら共感できないところがないわけでもない。主人公のヒロインへの気持ちが結果としては彼女を死なせることになるのだが、主人公は彼女を殺したかったわけではなく、少しでも自分の手もとに置いておきたいという気持ちから病気を悪化させて行く。彼女の病気が悪くなればなるほど、「あいつは若いのに苦労してがんばっている」と主人公の医師としての評価が高まり、患者が死んでしまうと「患者の死を乗り越えてこそ医者は一人前だ」と言われる不条理。サスペンス映画としては盛り上がりに欠けるのだが、異色の心理スリラーとしては面白い着想かもしれない。でも映画としては小さな世界だなぁ。

(原題:The Good Doctor)

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映画|ペントハウス

Penthouse 超高級タワーマンションに暮らす大富豪と、彼らのために働く優秀なスタッフたち。ところが最上階のペントハウスに住むウォール街の大物投資家が、スタッフたちが貯めたなけなしの年金基金を騙し取ったことが発覚。マンションのマネージャーをしていたジョシュは、この金を取り戻そうと、マンションを追い出された男やクビになったスタッフ、幼なじみの泥棒などに声をかけて部屋の隠し金庫を狙う。キャスティングが豪華な割に小粒な印象の映画になっているのは、登場人物たちの行動半径が狭くて、誰ものびのびと羽を伸ばして活躍していないからかもしれない。話が小さなところで収まってしまい、映画ならではの飛躍がないのだ。この小ささがこの映画の面白さではあるのだろうが、なんだか無理に小さな話に押し込めたような窮屈さを感じるなぁ……。

(原題:Tower Heist)

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DVD|桜田門外ノ変

Sakuradamongainohen 子供の頃に彦根に住んでいたので、幕末の大老井伊直弼は鎖国日本を開国に導いた功労者だと教えられていた。井伊直弼のビジュアル・イメージは、大河ドラマ「花の生涯」の尾上松緑か、松竹映画版の松本幸四郎という立派なもの。しかしその後のさまざまなドラマや映画をみる限り、井伊直弼というのは安政の大獄で多くの有能な人材を死に至らしめた極悪人であり、明治維新と近代化への道を大きく遅らせた守旧派ということになっているらしい。この映画の井伊大老は伊武雅刀で、イメージとしてはやはり悪人顔だなぁと思う。水戸の徳川斉昭を時代劇顔の北大路欣也が立派に演じて見せているのに対して、伊武雅刀は貫禄が足りないのだなぁ。映画は桜田門外ノ変がクライマックスではなく、襲撃犯たちのその後を事細かに描いた異色歴史劇だ。主人公も含めて同志たちが次々に捕らえられ、殺されて行くので、物語としてはどんどん尻つぼみになって行く。大老を暗殺して世界は変わったのか。自分たちはひょっとすると間違っていたのではないかと自問自答しつつ死んでゆく男たちの末路は憐れで、映画を観終えた後の爽快感はない。

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